03 ,2012
ユニバース 14
←previous next→
「劉桂がつまらぬ使いをさせたようで、申し訳ございません」
男の頭が傾ぐと、肩から長い髪のひと房がはらりと毀れる。
「そこまでわかっているなら、俺がなにを訊きに来たのか説明はいらないだろう。俺は、先を急いでいる。早いところあんたの気持ちを・・・」
「雲英です」
先を急ぐノアの焦りを、雲英は自分の名前で断った。
「あなたも知っての通り、この世界の時間の経過は、あって無いようなもの。せっかくお招きしたのですから、少しわたしの話相手をしてくれませんか?」
やはり雲英は、二胡の音でノアを呼び寄せたのだ。
雲英は運河のほとりの四阿にノアを誘った。
杏、木蓮、桃。淡色の花々に甘い香。小鳥の声。
対岸に繋がれた小船の上では、男が足を組んで昼寝をしている。
空はどこまでも高く、からりと乾いた長閑な風が運河を渡り、ノアの髪を揺らして吹きぬけていく。
こういう場所を、桃源郷と呼ぶのではないだろうか。
運河を吹き抜けるそよ風のみならず、この村では人の心も、柔らかな花の色に染まっていたのかもしれない。
「わたしと劉桂は、この村で一緒に育ったいわば幼馴染です。彼は夏一族の嫡子ではありませんでしたが、出生時、その小さな手に翡翠の玉を握り持っていたそうです。彼を、この大陸の覇者になるべく運命を持った子供であると直感した彼の祖父、夏大老(ラウ)は、暗殺を恐れ中央ではなく母親の郷里であるこの村で彼を育てさせました。そして、夏大老の直感通り、劉桂はセントラル・アジアを統べようとしています」
言葉を切ると、雲英は心はここにあらずといった眼差しで、運河を流れてゆく花を追う。誰かを想う時、自分はこんな夢見るような顔をしているだろうかと、水の流れを追う自分と似た横顔を見ながら思った。
「庶民の出自であるわたしは、多少人より抜き出た能力と、劉桂の幼馴染というだけで、彼の傍にいることのできる神官の位を夏大老より授かりました。わたしがこれ以上を望むのは、欲深な身の程知らずというものです」
「あんたの言葉は、謙虚の皮を被せた欺瞞だ」
視線を戻した雲英が、虚を衝かれたようにノアを見る。
「あんたは、あんたが欲しくて足掻く男を見て、自分が愛されていると安心してるんじゃないのか。オッサンの気持ちを知りながら傍に居たいなんて、あんた今のままでも充分強欲で傲慢だよ」
雲英の瞳が虚ろに運河を漂う。やがて、「そうかもしれません」と小さく言った。
「この身が、彼の子を宿すことのできる女体であれば、また話しも違ったでしょう。未来を受け継ぐ子を生さぬ私が、劉桂の想いに応えるということは、夏一族に対する裏切りに直結します。わたしにはこれ以上を望む事は出来ない。劉桂の苦しみを看過し、彼の優しさに甘んじて自分を赦してきた。確かにあなたの言う通り、わたしは傲慢でした」
自分がとんでもなく方向違いの答えを引き出してしまったことに気付いたが、後の祭りだ。
耳障りの良くない雲英の返事で、夏の気持ちが変らないとは言い切れない。
事態をとりなそうと、身を乗り出したノアを雲英は押しとどめ、何も言うなと指を口にあてる。
「気付いていますか?さっきからあなたの周りを、小さな光が飛び回っているのを」
「ひかり?」
「ええ、とても小さくて、今にも消えてしまいそうな・・・。折角いらしてくださったのですし、見て差し上げましょう。いま少し、そのままで」
簡素な机の上に載せた雲英の手の中には、いつの間にか二胡ではなく三日月を縦に割った形の木片2個が握られている。軽く目を瞑ると雲英は、口の中でぶつぶつと何か唱え両手を机の上に置いたまま、天を仰いで躰を仰け反らせた。
花は風にそよぎ、水面は陽光をきらきらと反射させながら悠々と大きな流れを目指す。
「光の化身の如く、美しい子供。彼は・・・ローズ・フィーバー・・・・・おぉ、なんという・・・」
雲英の唇が血の気を失って言葉が途切れ、夏にどう伝えるか、思案に暮れはじめたノアの思考が感電したように雲英に向く。
自分を侵すウイルスの実態を知った雲英は、澄んだ瞳孔を天に向け微動だにしない。顔色は蒼白で、瞳は徐々に何も映さなくなる。
「ユアンイン?」
雲英は、上を向いたまま微かに肯いた。長い髪のひと房がはらりと肩から落ちる。
「彼には・・・あなたしか見えていない。あなただけを溺愛し、あなただけが”あれば”いいと思っている。彼の心は、そう・・・純粋で残酷な・・・・子供のままだ」
「愛すること、されることへの飢餓が・・・・?・・・いや・・・やめてください」
取り込まれた!
「雲英!戻って来い」
肩を掴み、激しく揺さぶると、雲英の焦点が曖昧な目に光が戻りはじめる。
やがて我に返ると、紅潮した頬と乱れる息を手で隠して俯いた。
ノアを通じて、ダイブしてしまったのだろう。ダイブした先で、ルドガーが雲英に何をしようとしたのかは、潤んだ瞳で真っ赤になった雲英の態度から一目瞭然だった。
顔は似ているのに。5歳は年嵩であろう雲英の初心さに、ノアまで恥ずかしくなる。
目の前の人物にダイブされる。こんなことは初めての経験だ。
だが、スイッチを仕込むにはダイブしてきた相手の中に、逆に潜り込まなくてはならない。夏はこうして気付かない内にノアにスイッチを仕んだのだと思うと腹も立つが、同時にセントラル・アジアのレベルの高さを納得せざるを得なかった。
「彼はわたしをあなたと間違えたみたいです・・・いえ、知っててわたしを揶揄ったのかも・・・」
沈黙が気まずい。
ここは謝るのが正しいのかどうか微妙だと考えていたら、雲英が先に口を開いた。
「彼の眠りを妨げてはなりません。神に寵愛される程の美しい容をもちながら、心の中は憎悪とあなたへの執着で破綻している。彼が完全に覚醒した時、彼はあなたへの歪んだ愛を、世界の破滅という形で実行するでしょう」
もう遅い。あの夜、レイと目を合わせた瞬間、ルドガーは遠い地で覚醒し、世界は終末へのカウントを歩み始めた。
「彼は、人も世界も、あなたが愛するすべてのもの取り上げれば、あなたが自分の元に返ってくると信じている。想像を絶するほどに美しい人なのに。可哀想ですね」
青い空と白い砂浜。平面的な背景をバックに少年が自分を見詰めている。
薄いピンクの唇が何かを囁いて笑った。
声は聞こえなくても、少年が三千世界の――と、言っているのを知っている。
にわかに明るかった空に暗雲が立ち込めた。
精神世界は、その創造主である雲英の心理状態と密接に連動する。世界が雲英の動揺で、不安定になったのだ。
「そろそろ、行かれるのがよいでしょう。せっかく、いらしてくださったのに。わたしはまだ、精神の鍛錬が足りていないようです」
「引き金を引いたのは俺だ。会って必ずルドガーを説得する」
コールドスリープ状態の心理層に、ノアという異物が入り込んだことも影響しているのだろう。景色の一部が奥行きを欠いたり、モノクロになったりと心理世界が急速に安定を失ってゆく。
雲英は慌てるでもなく、微笑んでノアの手を取った。
「来てくださり、ありがとうございます。どうか劉桂には、高額な維持費のかかるコールドスリープはもう切るようにと・・・私など待たぬよう、伝えてください」
「そんなことは、元気になってから自分の口で言えばいい」
自分とよく似た目を持つ男の瞳が、疑問を投げかける。
「俺はウイルスの抗体保持者だ」
「あなたが抗体を?」
自分と似た顔が、信じられないといった顔つきで驚いている。客観的に見ていると、面映いような可笑しいような気分になる。雲英は表情が柔らかくていい。
「夏からは、あんたが承諾しなければ死んでやるって脅してこいって言われたけどね。あんたらもいい加減、いい大人なんだから自分らで話し合えよ。って、あんたがどう言っても言わなくても、俺は夏のオッサンが諦めるとは思わないけどな。まったく、どいつもこいつも聞き分けの悪いガキみたいなばっかで、世話が焼けるったら」
前髪を掻き揚げ鬱陶しそうに溜息をつくノアに、雲英が声を上げて笑った。
「劉桂がオッサンですか」
「立派にオッサンだよ。ただでさえ熊みたいに貫禄があるのに。あんたスリープから覚めたら、代わりに恋心がフリーズするかもよ。あんた同じ年だったんだろう?スリープで7年もロスってるし、早いとこ目え覚まさないと、一緒にオッサンになれなくなるぜ」
そうですね、と雲英はまた笑う。
最後に、ノアの手を取ると、「おや」という顔をした。
「この光は、彼ではありませんね」
雲英の抓んだ指先に、小さな光が止まっているのがノアにも見えた。
ぴかぴかで柔らかな、この世界に落される日を待っている真新しい小さな光。
ノアにはその正体の想像がついた。
ユニバース。
世界の継続を約束する新しい生命は、ジャスの赤ん坊だ。
月は大きく傾き、屋敷の瓦屋根に掛かろうとしている。
手入れされた庭を横目に回廊を戻る。屋敷は静まりかえり、二胡の音も、もう聞こえてこなかった。
粛々と月光を踏むその先に、しっとりとした闇が広がる。
その中に、月の光を纏った男が立ってノアを見ている。雲英が美しいと何度も賞賛した男だ。
previous / 目次 / next
「劉桂がつまらぬ使いをさせたようで、申し訳ございません」
男の頭が傾ぐと、肩から長い髪のひと房がはらりと毀れる。
「そこまでわかっているなら、俺がなにを訊きに来たのか説明はいらないだろう。俺は、先を急いでいる。早いところあんたの気持ちを・・・」
「雲英です」
先を急ぐノアの焦りを、雲英は自分の名前で断った。
「あなたも知っての通り、この世界の時間の経過は、あって無いようなもの。せっかくお招きしたのですから、少しわたしの話相手をしてくれませんか?」
やはり雲英は、二胡の音でノアを呼び寄せたのだ。
雲英は運河のほとりの四阿にノアを誘った。
杏、木蓮、桃。淡色の花々に甘い香。小鳥の声。
対岸に繋がれた小船の上では、男が足を組んで昼寝をしている。
空はどこまでも高く、からりと乾いた長閑な風が運河を渡り、ノアの髪を揺らして吹きぬけていく。
こういう場所を、桃源郷と呼ぶのではないだろうか。
運河を吹き抜けるそよ風のみならず、この村では人の心も、柔らかな花の色に染まっていたのかもしれない。
「わたしと劉桂は、この村で一緒に育ったいわば幼馴染です。彼は夏一族の嫡子ではありませんでしたが、出生時、その小さな手に翡翠の玉を握り持っていたそうです。彼を、この大陸の覇者になるべく運命を持った子供であると直感した彼の祖父、夏大老(ラウ)は、暗殺を恐れ中央ではなく母親の郷里であるこの村で彼を育てさせました。そして、夏大老の直感通り、劉桂はセントラル・アジアを統べようとしています」
言葉を切ると、雲英は心はここにあらずといった眼差しで、運河を流れてゆく花を追う。誰かを想う時、自分はこんな夢見るような顔をしているだろうかと、水の流れを追う自分と似た横顔を見ながら思った。
「庶民の出自であるわたしは、多少人より抜き出た能力と、劉桂の幼馴染というだけで、彼の傍にいることのできる神官の位を夏大老より授かりました。わたしがこれ以上を望むのは、欲深な身の程知らずというものです」
「あんたの言葉は、謙虚の皮を被せた欺瞞だ」
視線を戻した雲英が、虚を衝かれたようにノアを見る。
「あんたは、あんたが欲しくて足掻く男を見て、自分が愛されていると安心してるんじゃないのか。オッサンの気持ちを知りながら傍に居たいなんて、あんた今のままでも充分強欲で傲慢だよ」
雲英の瞳が虚ろに運河を漂う。やがて、「そうかもしれません」と小さく言った。
「この身が、彼の子を宿すことのできる女体であれば、また話しも違ったでしょう。未来を受け継ぐ子を生さぬ私が、劉桂の想いに応えるということは、夏一族に対する裏切りに直結します。わたしにはこれ以上を望む事は出来ない。劉桂の苦しみを看過し、彼の優しさに甘んじて自分を赦してきた。確かにあなたの言う通り、わたしは傲慢でした」
自分がとんでもなく方向違いの答えを引き出してしまったことに気付いたが、後の祭りだ。
耳障りの良くない雲英の返事で、夏の気持ちが変らないとは言い切れない。
事態をとりなそうと、身を乗り出したノアを雲英は押しとどめ、何も言うなと指を口にあてる。
「気付いていますか?さっきからあなたの周りを、小さな光が飛び回っているのを」
「ひかり?」
「ええ、とても小さくて、今にも消えてしまいそうな・・・。折角いらしてくださったのですし、見て差し上げましょう。いま少し、そのままで」
簡素な机の上に載せた雲英の手の中には、いつの間にか二胡ではなく三日月を縦に割った形の木片2個が握られている。軽く目を瞑ると雲英は、口の中でぶつぶつと何か唱え両手を机の上に置いたまま、天を仰いで躰を仰け反らせた。
花は風にそよぎ、水面は陽光をきらきらと反射させながら悠々と大きな流れを目指す。
「光の化身の如く、美しい子供。彼は・・・ローズ・フィーバー・・・・・おぉ、なんという・・・」
雲英の唇が血の気を失って言葉が途切れ、夏にどう伝えるか、思案に暮れはじめたノアの思考が感電したように雲英に向く。
自分を侵すウイルスの実態を知った雲英は、澄んだ瞳孔を天に向け微動だにしない。顔色は蒼白で、瞳は徐々に何も映さなくなる。
「ユアンイン?」
雲英は、上を向いたまま微かに肯いた。長い髪のひと房がはらりと肩から落ちる。
「彼には・・・あなたしか見えていない。あなただけを溺愛し、あなただけが”あれば”いいと思っている。彼の心は、そう・・・純粋で残酷な・・・・子供のままだ」
「愛すること、されることへの飢餓が・・・・?・・・いや・・・やめてください」
取り込まれた!
「雲英!戻って来い」
肩を掴み、激しく揺さぶると、雲英の焦点が曖昧な目に光が戻りはじめる。
やがて我に返ると、紅潮した頬と乱れる息を手で隠して俯いた。
ノアを通じて、ダイブしてしまったのだろう。ダイブした先で、ルドガーが雲英に何をしようとしたのかは、潤んだ瞳で真っ赤になった雲英の態度から一目瞭然だった。
顔は似ているのに。5歳は年嵩であろう雲英の初心さに、ノアまで恥ずかしくなる。
目の前の人物にダイブされる。こんなことは初めての経験だ。
だが、スイッチを仕込むにはダイブしてきた相手の中に、逆に潜り込まなくてはならない。夏はこうして気付かない内にノアにスイッチを仕んだのだと思うと腹も立つが、同時にセントラル・アジアのレベルの高さを納得せざるを得なかった。
「彼はわたしをあなたと間違えたみたいです・・・いえ、知っててわたしを揶揄ったのかも・・・」
沈黙が気まずい。
ここは謝るのが正しいのかどうか微妙だと考えていたら、雲英が先に口を開いた。
「彼の眠りを妨げてはなりません。神に寵愛される程の美しい容をもちながら、心の中は憎悪とあなたへの執着で破綻している。彼が完全に覚醒した時、彼はあなたへの歪んだ愛を、世界の破滅という形で実行するでしょう」
もう遅い。あの夜、レイと目を合わせた瞬間、ルドガーは遠い地で覚醒し、世界は終末へのカウントを歩み始めた。
「彼は、人も世界も、あなたが愛するすべてのもの取り上げれば、あなたが自分の元に返ってくると信じている。想像を絶するほどに美しい人なのに。可哀想ですね」
青い空と白い砂浜。平面的な背景をバックに少年が自分を見詰めている。
薄いピンクの唇が何かを囁いて笑った。
声は聞こえなくても、少年が三千世界の――と、言っているのを知っている。
にわかに明るかった空に暗雲が立ち込めた。
精神世界は、その創造主である雲英の心理状態と密接に連動する。世界が雲英の動揺で、不安定になったのだ。
「そろそろ、行かれるのがよいでしょう。せっかく、いらしてくださったのに。わたしはまだ、精神の鍛錬が足りていないようです」
「引き金を引いたのは俺だ。会って必ずルドガーを説得する」
コールドスリープ状態の心理層に、ノアという異物が入り込んだことも影響しているのだろう。景色の一部が奥行きを欠いたり、モノクロになったりと心理世界が急速に安定を失ってゆく。
雲英は慌てるでもなく、微笑んでノアの手を取った。
「来てくださり、ありがとうございます。どうか劉桂には、高額な維持費のかかるコールドスリープはもう切るようにと・・・私など待たぬよう、伝えてください」
「そんなことは、元気になってから自分の口で言えばいい」
自分とよく似た目を持つ男の瞳が、疑問を投げかける。
「俺はウイルスの抗体保持者だ」
「あなたが抗体を?」
自分と似た顔が、信じられないといった顔つきで驚いている。客観的に見ていると、面映いような可笑しいような気分になる。雲英は表情が柔らかくていい。
「夏からは、あんたが承諾しなければ死んでやるって脅してこいって言われたけどね。あんたらもいい加減、いい大人なんだから自分らで話し合えよ。って、あんたがどう言っても言わなくても、俺は夏のオッサンが諦めるとは思わないけどな。まったく、どいつもこいつも聞き分けの悪いガキみたいなばっかで、世話が焼けるったら」
前髪を掻き揚げ鬱陶しそうに溜息をつくノアに、雲英が声を上げて笑った。
「劉桂がオッサンですか」
「立派にオッサンだよ。ただでさえ熊みたいに貫禄があるのに。あんたスリープから覚めたら、代わりに恋心がフリーズするかもよ。あんた同じ年だったんだろう?スリープで7年もロスってるし、早いとこ目え覚まさないと、一緒にオッサンになれなくなるぜ」
そうですね、と雲英はまた笑う。
最後に、ノアの手を取ると、「おや」という顔をした。
「この光は、彼ではありませんね」
雲英の抓んだ指先に、小さな光が止まっているのがノアにも見えた。
ぴかぴかで柔らかな、この世界に落される日を待っている真新しい小さな光。
ノアにはその正体の想像がついた。
ユニバース。
世界の継続を約束する新しい生命は、ジャスの赤ん坊だ。
月は大きく傾き、屋敷の瓦屋根に掛かろうとしている。
手入れされた庭を横目に回廊を戻る。屋敷は静まりかえり、二胡の音も、もう聞こえてこなかった。
粛々と月光を踏むその先に、しっとりとした闇が広がる。
その中に、月の光を纏った男が立ってノアを見ている。雲英が美しいと何度も賞賛した男だ。
previous / 目次 / next
■最後までお読み頂き、ありがとうございます♪(*^▽^*)
雲英も劉桂が好き。手の甲にお毛が生えた巨躯でいらっしゃるのに。
ええ、偏ろうがマイノリティであろうが、嗜好は自由ですから (お前もなっ!と、声が聞こえましたが。空耳?(笑)
何気に、この大人CPエロいと感じてしまうのは、きっと私だけですね。ええ、嗜好は自由です。
■拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当にいつもありがとうございます。
拙文しか書けない私、書いていく励みになります。
■ブログ拍手コメントのお返事は、*こちら*にさせていただいております♪

雲英も劉桂が好き。手の甲にお毛が生えた巨躯でいらっしゃるのに。
ええ、偏ろうがマイノリティであろうが、嗜好は自由ですから (お前もなっ!と、声が聞こえましたが。空耳?(笑)
何気に、この大人CPエロいと感じてしまうのは、きっと私だけですね。ええ、嗜好は自由です。
■拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当にいつもありがとうございます。
拙文しか書けない私、書いていく励みになります。
■ブログ拍手コメントのお返事は、*こちら*にさせていただいております♪

よいと仰ってくださり、ありがとうございます。
雲英と劉桂の関係に萌えてくださり嬉しいです。
不器用な大人の関係・・・ほんとうにそうですよね。幼馴染を引っ張りつつお互いに愛し合う。
塞き止められていた愛情が決壊を起したら、このふたりはどうなっちゃうんだろうかとか
考えたりするので、肝心のお話が全然進まんです。
> 最後に出て来たユニバースの言葉にゾクッと来ました。
・ちょっと終盤の雰囲気が出てきましたでしょうか?
> 紙魚さん、とうとう次回作の準備~♪
・書きたいお話は幾つかあるので、思っているのと別のにするかも・・・・とか、
まず今のを終わらせてからですね(汗
鍵コメさまの状況はよくわかっていおりますので、どうかこちらのことは気にせず
ご自作の方に専念してください。
悩みながらも、連日更新されている。本当に素晴らしいです!
健康に気をつけて、がんばってください!!
コメント&ご訪問、ありがとうございます!