01 ,2012
ユニバース 5
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「ルド・・・、ルド」
ノアを抱いたまま、目を閉じている男に声をかけた。
最後の衝撃の後、数秒で息を吹き返したノアは自分が生きていることに驚き、周りの景色に戸惑った。
墜落したふたりの身体は、リニアモノレールの2本の高架の間を掠め、アンダーフォレストと呼ばれる地底公園を覆ったガラストップを突き破った。そして、密集する木々の一本に突っ込んだのだ。
数々の衝撃からノアを庇ったルドガーの背中は、人工芝の丘陵地にめり込んでいる。
摩天楼を吹き抜ける強い都市風と、公園の大木と皮膜のようなガラストップがノアたちに奇跡をもたらした。
薄暗い森の底から見上げる空は遠い。
いつか、同じように鬱蒼とした森の中から空を見上げたことがあったことを思い出す。
あの森から、自分を連れ出してくれた男。その男から逃れ、また森の中にいる。
自分を抱いたまま目を閉じる、人ならざる男の顔を至近距離で見つめた。
「ルド。目を開けろ。ルドガー!!」
覚醒するのは、TOI-零なのかルドガー・ヴィンセントか。どちらにしても、いつまでもここにいる訳にもいかない。
何度も呼びかけた。
頬を叩いても目覚めぬ男の顔が、弱い光の中で蒼褪めていくように思え、張り詰めた神経に恐怖が忍び込む。鼻の奥に痛みが走り、目の縁が熱くなるのを堪え胸に耳を当てた。
心音はない。それは、生身の人間なら死を意味する。
だが、何をもってアンドロイドの死が定義されるのかノアにはわからない。
破損、故障、停止・・・停止ならば、修理で再生も可能だろうか。黒い瞳が零した涙に濡れる胸には、まだ体温が残っているような気がする。
「待ってろ。必ず真乃を連れてくるから」
まずルドガーの躰を隠す場所を探さなければならない。
起き上がろうとしたノアを、背中に回された腕が離さなかった。解こうと渾身の力を籠めても、腕は一向に緩む気配がない。
・・・アンドロイドの死後硬直。
そんなものが、あるのかどうかもわからない。が、ノアは湧き上がった自家発想に猛然と蒼褪めた。
ジタバタともがく頭の上で、むふふと押し殺した笑い声がして、心臓が跳ね上がった。
微動だにしなかった手のひらがノアの背中を撫でる。
「真乃を探すのはむずかしいよ。うふふ、ノアだあ」
場違いな間抜けた声に、緊張感も悲観も引っ込んだ。
確かめるように背中を這っていた手の動きが何気にいやらしい動きに変わり、TOI-零だとわかって安堵したノアの眉間に険しい皺が寄る。
「ノア、どこも痛いとこない?」
「この・・・っ!!」
肩を叩いて罵ろうとする言葉が続かず、大粒の涙がボロっと零れた。
「ノア?」
さも幸せそうに目尻の垂れ下がった目蓋が、ゆっくりと開眼して行く。まだ夢から醒めぬような甘く蕩けた空色の瞳が、いきなりカッと見開かれた。
「わっ、来たっ!」
叫ぶが早いか、ルドガーは状況がまだ掴めぬノアの躰をひょいと抱き上げ、猛然と走り出した。人では有りえないスピードで。
「ちょ・・・降ろ・・。いや、走れ!」
ルドガーに抱えられたノアの目にも、獲物を探して上空を徘徊していた猛禽たちが映る。その中の一機がノアたちの姿を見つけ、降下してくるのが見えた。
軍の装甲エアフライが、ガラストップを破る尖った衝撃音が静かな地底公園に響いた。
地上の大通りに沿って延々と続く公園を、軽々とノアを抱えルドガーは走り抜ける。
公園の両サイドは通りに面するデパートや、大手企業のエントランスやファサードが軒を連ねていた。もちろん、ローズ・フィーバーのパンデミックによる外出禁止令で、人っ子ひとりいない。
薄闇と静寂。計算しつくされた美しいショッピングモールは、ただの廃墟に見えた。
数十メートル間隔で設けられているトップライトから弱い自然光が落ちる。
その光を頼りにするノアに比べ、確かな足取りで走るルドガーには森を模して造られた公園の、複雑な地形のその細部までが詳細に見えているようだった。植え込みを飛び越え、敵から見つかりにくい、窪地や大木の陰を選びながら走る。
何度も、ルドガーの起死回生の姿を見た気がする。
「お前は、不死身なのか?」
走りながら青い目がノアを見る。暫し瞬いた後、ニヘと笑い「ウン」と答えた。
間合いのずれた笑い顔に、直感がアンドロイドの嘘を見破った。
だが、何がしかの不具合を起しているらしいルドガーは、前を見たままもう何も言わなかった。
突然、行く手の遥か前方が明るく光り出した。
光は容赦なく地底の暗闇を暴きながらノアたちに近付いてくる。その光と一緒に援軍の装甲エアフライが向かってくる。ルドガーの肩越しに、背後から迅の乗るリムジンも低空飛行で追ってくるのが見えた。挟み撃ちをするつもりだ。
ノアの胸に複雑な痛みが走った。
「ノア、大丈夫だから。僕がちゃんと護るから」
言葉通りの追い詰められている現状にではなく、ノアの胸の痛みを読み取った言葉だ。
人間よりも人間らしい優しいアンドロイドの男。
「わかってるよ。ちゃんと前見て走れよ、ぶつかるぞ」
いよいよ地底を真昼間に変える光がノアたちを捕らえそうになると、ルドガーは方向を変え公園を出た。扇状になった地下鉄への階段を下り躊躇うことなくホームから線路に飛び降りた。線路の先で口を開ける真っ黒な闇を見た時、ノアの本能が震えた。
はじめてルドガーの足が止る。訝しんで見上げると、ルドガーがニコっと笑った。
「怖かったら、目を閉じてて」
思わず、「あぁ?誰がだっ」と声を荒げてしまった。
「ノアって、真っ暗なの嫌いだよね。暗いところで手を繋ぐと、指の先が冷たくなるもん」
ルドガーの肩においていた手をきゅっと握り締める。自分でも意識していなかった。
子供の頃は暗闇が怖かった。光のない真っ暗な闇は、ノアを否応なくひとりで彷徨ったあの森へと引き戻す。だが精神力で克服できたつもりだった。
「強いのに暗いのが怖いのなんて、ノアって可愛いっ!」
言いながら、ノアをぎゅっと抱き締める。可愛いの尾っぽにハートがついていそうなちゃらけたセリフに、目尻を吊り上げ握った手で胸を殴る。
「追われてんだから、つまらねえこと言ってないで、さっさと行けって!」
ルドガーのことを、出来の悪い番犬と揶揄したことがある。暗がりの中で番犬の耳がしゅんと項垂れる気配がした。
「せっかくふたりになれたのに、冷たい」
「迅に捕まってサンプルにされたきゃ、ここにいれば?そうなりゃ、俺は迅の愛人に逆戻りだな」
意地悪く口の端を挙げて笑う。
「だ・・・・ダメっ!!クロストには絶対渡さないからっ」
ざっと蒼褪め、悲壮な顔で半泣きになるルドガーに呆気にとられた。迅に焼餅を妬いて、過剰反応するのが可笑しい。ハイスペックのアンドロイドの癖に、存外に単純でコントロールしやすい男に笑ってしまった。
やがて地下道に立ちこめる独特の生活臭から、マレ地区に入ったなと思った。
暗闇のなか目を閉じ、ノアを揺らす規則的な足音と振動に身を委ねる。ルドガーの肩に腕を回すと、大切なものを抱えるようにまわされた腕に、ぐっと力が籠もるのがわかった。
「どうぞ飲みになって」
出されたコーヒーは普段口にする合成ものでは嗅ぐことのできない、高い香りをはなっていた。夜も更け、聖堂から賛美歌を合唱する声が微かに聞こえてくる。政府の目の届かないマレ地区では外出禁止令が出た後も、こうして教会に人が集まっていた。
「ジタンは?」
「もう眠っています。ここでの彼の生活は、夜が早いんです」
「昔のジタンが聞いたら、なんて不健康な生活なんだって嘆いてるな」
ローザは噴出して笑い、「なんでもいいから」とジタンのことを聞きたがった。誠実な大きな瞳の期待に答えようと思っても、話せる内容など知れている。ほんの数少ないエピソードを語る間も、意識は地下室に眠るルドガーへと飛んでいく。
マレ地区の修道院の門戸を潜った途端、ルドガーは倒れた。
うつ伏せに倒れたルドガーの背中は墜落の衝撃で大きく抉れ、今まで見たこともないような金属や細かいパーツが顔を覗かせていた。無残に抉れた擬似皮膚は、ただの肉片と化し背中からぶら下がっていた。
この状態で自分を抱いたルドガーを何キロも走らせたのかと思うと、後悔で全身の血が引くのを感じた。ずっと抱かれていたノアには見えなかったし、ルドガーもノアに見せないようにしていたに違いなかった。
機能を停止した躰は想像以上に重かった。ノア同様、蒼褪めたローザとした働きの男の手も借りて、先回りしていたエリオットとともに教会の地下室に運び込んだ。
気付くと長々と聞こえていた賛美歌も止み、ローザもいなくなっていた。
口にしたコーヒーは、すっかり冷め舌の上に強い苦味が残った。
ノアに用意されたのは、聖書の置かれた小さな机と清潔なベッドだけの簡素な部屋だった。清んだ静謐な空気が辺りを満たす。ここはルドガーの創ったサンクチュアリ(聖域)だ。
フェムト再生溶液の中で眠りにつくルドガーのことを考えると、いても立ってもいられなくなった。
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「ルド・・・、ルド」
ノアを抱いたまま、目を閉じている男に声をかけた。
最後の衝撃の後、数秒で息を吹き返したノアは自分が生きていることに驚き、周りの景色に戸惑った。
墜落したふたりの身体は、リニアモノレールの2本の高架の間を掠め、アンダーフォレストと呼ばれる地底公園を覆ったガラストップを突き破った。そして、密集する木々の一本に突っ込んだのだ。
数々の衝撃からノアを庇ったルドガーの背中は、人工芝の丘陵地にめり込んでいる。
摩天楼を吹き抜ける強い都市風と、公園の大木と皮膜のようなガラストップがノアたちに奇跡をもたらした。
薄暗い森の底から見上げる空は遠い。
いつか、同じように鬱蒼とした森の中から空を見上げたことがあったことを思い出す。
あの森から、自分を連れ出してくれた男。その男から逃れ、また森の中にいる。
自分を抱いたまま目を閉じる、人ならざる男の顔を至近距離で見つめた。
「ルド。目を開けろ。ルドガー!!」
覚醒するのは、TOI-零なのかルドガー・ヴィンセントか。どちらにしても、いつまでもここにいる訳にもいかない。
何度も呼びかけた。
頬を叩いても目覚めぬ男の顔が、弱い光の中で蒼褪めていくように思え、張り詰めた神経に恐怖が忍び込む。鼻の奥に痛みが走り、目の縁が熱くなるのを堪え胸に耳を当てた。
心音はない。それは、生身の人間なら死を意味する。
だが、何をもってアンドロイドの死が定義されるのかノアにはわからない。
破損、故障、停止・・・停止ならば、修理で再生も可能だろうか。黒い瞳が零した涙に濡れる胸には、まだ体温が残っているような気がする。
「待ってろ。必ず真乃を連れてくるから」
まずルドガーの躰を隠す場所を探さなければならない。
起き上がろうとしたノアを、背中に回された腕が離さなかった。解こうと渾身の力を籠めても、腕は一向に緩む気配がない。
・・・アンドロイドの死後硬直。
そんなものが、あるのかどうかもわからない。が、ノアは湧き上がった自家発想に猛然と蒼褪めた。
ジタバタともがく頭の上で、むふふと押し殺した笑い声がして、心臓が跳ね上がった。
微動だにしなかった手のひらがノアの背中を撫でる。
「真乃を探すのはむずかしいよ。うふふ、ノアだあ」
場違いな間抜けた声に、緊張感も悲観も引っ込んだ。
確かめるように背中を這っていた手の動きが何気にいやらしい動きに変わり、TOI-零だとわかって安堵したノアの眉間に険しい皺が寄る。
「ノア、どこも痛いとこない?」
「この・・・っ!!」
肩を叩いて罵ろうとする言葉が続かず、大粒の涙がボロっと零れた。
「ノア?」
さも幸せそうに目尻の垂れ下がった目蓋が、ゆっくりと開眼して行く。まだ夢から醒めぬような甘く蕩けた空色の瞳が、いきなりカッと見開かれた。
「わっ、来たっ!」
叫ぶが早いか、ルドガーは状況がまだ掴めぬノアの躰をひょいと抱き上げ、猛然と走り出した。人では有りえないスピードで。
「ちょ・・・降ろ・・。いや、走れ!」
ルドガーに抱えられたノアの目にも、獲物を探して上空を徘徊していた猛禽たちが映る。その中の一機がノアたちの姿を見つけ、降下してくるのが見えた。
軍の装甲エアフライが、ガラストップを破る尖った衝撃音が静かな地底公園に響いた。
地上の大通りに沿って延々と続く公園を、軽々とノアを抱えルドガーは走り抜ける。
公園の両サイドは通りに面するデパートや、大手企業のエントランスやファサードが軒を連ねていた。もちろん、ローズ・フィーバーのパンデミックによる外出禁止令で、人っ子ひとりいない。
薄闇と静寂。計算しつくされた美しいショッピングモールは、ただの廃墟に見えた。
数十メートル間隔で設けられているトップライトから弱い自然光が落ちる。
その光を頼りにするノアに比べ、確かな足取りで走るルドガーには森を模して造られた公園の、複雑な地形のその細部までが詳細に見えているようだった。植え込みを飛び越え、敵から見つかりにくい、窪地や大木の陰を選びながら走る。
何度も、ルドガーの起死回生の姿を見た気がする。
「お前は、不死身なのか?」
走りながら青い目がノアを見る。暫し瞬いた後、ニヘと笑い「ウン」と答えた。
間合いのずれた笑い顔に、直感がアンドロイドの嘘を見破った。
だが、何がしかの不具合を起しているらしいルドガーは、前を見たままもう何も言わなかった。
突然、行く手の遥か前方が明るく光り出した。
光は容赦なく地底の暗闇を暴きながらノアたちに近付いてくる。その光と一緒に援軍の装甲エアフライが向かってくる。ルドガーの肩越しに、背後から迅の乗るリムジンも低空飛行で追ってくるのが見えた。挟み撃ちをするつもりだ。
ノアの胸に複雑な痛みが走った。
「ノア、大丈夫だから。僕がちゃんと護るから」
言葉通りの追い詰められている現状にではなく、ノアの胸の痛みを読み取った言葉だ。
人間よりも人間らしい優しいアンドロイドの男。
「わかってるよ。ちゃんと前見て走れよ、ぶつかるぞ」
いよいよ地底を真昼間に変える光がノアたちを捕らえそうになると、ルドガーは方向を変え公園を出た。扇状になった地下鉄への階段を下り躊躇うことなくホームから線路に飛び降りた。線路の先で口を開ける真っ黒な闇を見た時、ノアの本能が震えた。
はじめてルドガーの足が止る。訝しんで見上げると、ルドガーがニコっと笑った。
「怖かったら、目を閉じてて」
思わず、「あぁ?誰がだっ」と声を荒げてしまった。
「ノアって、真っ暗なの嫌いだよね。暗いところで手を繋ぐと、指の先が冷たくなるもん」
ルドガーの肩においていた手をきゅっと握り締める。自分でも意識していなかった。
子供の頃は暗闇が怖かった。光のない真っ暗な闇は、ノアを否応なくひとりで彷徨ったあの森へと引き戻す。だが精神力で克服できたつもりだった。
「強いのに暗いのが怖いのなんて、ノアって可愛いっ!」
言いながら、ノアをぎゅっと抱き締める。可愛いの尾っぽにハートがついていそうなちゃらけたセリフに、目尻を吊り上げ握った手で胸を殴る。
「追われてんだから、つまらねえこと言ってないで、さっさと行けって!」
ルドガーのことを、出来の悪い番犬と揶揄したことがある。暗がりの中で番犬の耳がしゅんと項垂れる気配がした。
「せっかくふたりになれたのに、冷たい」
「迅に捕まってサンプルにされたきゃ、ここにいれば?そうなりゃ、俺は迅の愛人に逆戻りだな」
意地悪く口の端を挙げて笑う。
「だ・・・・ダメっ!!クロストには絶対渡さないからっ」
ざっと蒼褪め、悲壮な顔で半泣きになるルドガーに呆気にとられた。迅に焼餅を妬いて、過剰反応するのが可笑しい。ハイスペックのアンドロイドの癖に、存外に単純でコントロールしやすい男に笑ってしまった。
やがて地下道に立ちこめる独特の生活臭から、マレ地区に入ったなと思った。
暗闇のなか目を閉じ、ノアを揺らす規則的な足音と振動に身を委ねる。ルドガーの肩に腕を回すと、大切なものを抱えるようにまわされた腕に、ぐっと力が籠もるのがわかった。
「どうぞ飲みになって」
出されたコーヒーは普段口にする合成ものでは嗅ぐことのできない、高い香りをはなっていた。夜も更け、聖堂から賛美歌を合唱する声が微かに聞こえてくる。政府の目の届かないマレ地区では外出禁止令が出た後も、こうして教会に人が集まっていた。
「ジタンは?」
「もう眠っています。ここでの彼の生活は、夜が早いんです」
「昔のジタンが聞いたら、なんて不健康な生活なんだって嘆いてるな」
ローザは噴出して笑い、「なんでもいいから」とジタンのことを聞きたがった。誠実な大きな瞳の期待に答えようと思っても、話せる内容など知れている。ほんの数少ないエピソードを語る間も、意識は地下室に眠るルドガーへと飛んでいく。
マレ地区の修道院の門戸を潜った途端、ルドガーは倒れた。
うつ伏せに倒れたルドガーの背中は墜落の衝撃で大きく抉れ、今まで見たこともないような金属や細かいパーツが顔を覗かせていた。無残に抉れた擬似皮膚は、ただの肉片と化し背中からぶら下がっていた。
この状態で自分を抱いたルドガーを何キロも走らせたのかと思うと、後悔で全身の血が引くのを感じた。ずっと抱かれていたノアには見えなかったし、ルドガーもノアに見せないようにしていたに違いなかった。
機能を停止した躰は想像以上に重かった。ノア同様、蒼褪めたローザとした働きの男の手も借りて、先回りしていたエリオットとともに教会の地下室に運び込んだ。
気付くと長々と聞こえていた賛美歌も止み、ローザもいなくなっていた。
口にしたコーヒーは、すっかり冷め舌の上に強い苦味が残った。
ノアに用意されたのは、聖書の置かれた小さな机と清潔なベッドだけの簡素な部屋だった。清んだ静謐な空気が辺りを満たす。ここはルドガーの創ったサンクチュアリ(聖域)だ。
フェムト再生溶液の中で眠りにつくルドガーのことを考えると、いても立ってもいられなくなった。
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■最後までお読み頂き、ありがとうございます♪(*^▽^*)
べろべろの背中から覗いたキカイを見ちゃったノア、真っ青です。
いましばらく、不定期更新が続きます~。
■拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当にいつもありがとうございます。
拙文しか書けない私、書いていく励みになります。
■ブログ拍手コメントのお返事は、*こちら*にさせていただいております♪
べろべろの背中から覗いたキカイを見ちゃったノア、真っ青です。
いましばらく、不定期更新が続きます~。
■拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当にいつもありがとうございます。
拙文しか書けない私、書いていく励みになります。
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いくら サイボーグ仕様の体と言っても 酷く傷ついたのに よく逃げ切れたものですね
体だくじゃなく ルドの強靭な精神を感じられます
マレ地区の修道院は、ルドが保護している場所
でも 須弥山に 難なく侵略した迅ですからねぇ~
ここも 安全とは言えない。
迅が追って来る前に ルドは、再生出来る時間は あるのかな?
ノアに 何かいい方法は。。。
ント・・σ( ・´_`・ )。oO(考え中)...byebye☆