10 ,2008
翠滴 side menu 鳴海 6
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□18禁的表現がありますので、苦手な方はご遠慮ください□
低く笑う鳴海の律動に合わせて身体を揺らされ、周は目元を染め意識を完全に飛ばし何も聞こえていないようだ。
いつか、この美しい男を抱いてみたい。出会った時からそう思ってきた。
周の肌はもともと体温が低いのか、触ると少し冷たくベルベットのような感触が気持いい。表面とは裏腹の周の内は熱く滾りながら鳴海を包み、このギャップはまるで周そのもののようだと鳴海は喜悦に浸る。
ふと気付くと、翠の双眸が自分を観察するように鳴海の顔を見ている。
やがて快感を耐えるように歪んでいた形の良い薄い唇がゆるりと横に広がり、口角を上げて不敵な笑みを顔に刷く。
堪らなく卑猥で艶めいた唇が動き 何かを呟いたが声は聞こえない。
絡めていた鳴海の指を、その唇の内部に誘い、舌を巻きつけねっとりと舐った。
やがて、指を口から離すと指の又に溜まった唾液を舌で音を立て舐め取って 潤んだ瞳で見上げ淫靡に微笑む。その仕草に、鳴海の心臓が大きく跳ね上がって、体中の血液が一気に中心に集まってきた。
「くっ・・・う」
「はぁっ。ううっ・・・・・あぁ」
甘い喘ぎ声をあげ、感じ切った表情で完全に理性を手放した周の腰が、貪欲に快楽を求め、快感を搾り取ろうと鳴海の律動に合わせて動き出した。
追い詰めたはずが、いつの間にか逆転して窮地に追いやられて劣情を煽られる。
犯しているはずが、犯されていた。
くそつ・・・ヨ過ぎる。周と繋がった躯の中心からこれまで味わった事の無い激しい快感が這い上がって来て
鳴海の身体を、頭の中を、ドロドロに溶かし追い上げていく。息が上がり苦しげに眉根を寄せ、堪らず縋り付くように名前を口にする。
「くっ・・・う。アマ・・・ネさ・・・・」
唇に薄く笑いを浮かべた周の手が追い詰められた鳴海の頬に伸びてきて、顔の両側を包み喉から鎖骨、項を伝って唇やら瞼を愛撫する。
ゆるりと顔面を這っていたかと思うと、いきなり親指の腹で鳴海の唇を乱暴に割って中に捩じ込んで来た。
散々、舌や歯茎の付け根を指で蹂躙した後、頭を引き寄せられ今度は、周の舌が進入してきて舌の先から舌裏を刺激しながら辿り、根元に絡ませながら奥まを犯し、音を立てながら鳴海の唾液も飲み込む。
糸を曳きながら離れた蠢惑の唇は紅く濡れて、淫靡な唾液を口角から垂らしている。開いた隙間から甘い吐息を漏らすと、鳴海を包む周の熱が更に熱く絡みつき根こそぎ情欲の深淵へ連れ去ろうと鳴海を追い上げた。と同時に鳴海の胴に絡めた脚が背中の窪みや腰の辺りを布越しに愛撫しながら締め上げ、鳴海をきつくロックする。
更に繋がりが深まり、同時に声が上がる。
「あぁっ!」
「んぁぁ・はっ、モ・・・トヤ・・あぁ」
「!うっ・・・く」
名前を呼ばれた瞬間、頭の芯が爆発して下腹部を直撃した。
鳴海の体が大きく痙攣し短い叫び声を上げると周の中に爆ぜ、同時に周も自分を開放する。周の鳴海を捕まえていた手が力を無くして、鳴海の頬から放れてストンと落ち、その上に鳴海の体が落ちて重なった。
やがて汗に濡れた身体を起こし鳴海は、ゆっくり周から身を離す。周は意識を飛ばしたままで、綺麗に扇状に生えた睫を閉じ微動だにしない。
その貌には淫靡さの欠片も無く静謐に横たわり、穢れなど知らぬがごとく崇高ささえ讃えている。
鳴海は不思議な面持ちで周を見下ろし、熱が微かに残る唇に自分の唇を落とした。
「俺を喰うとは、・・・なんて奴だ」
小さく呟くと、周の放った少量の精液を掬い取って指先で確かめる。
ここまでしてまでも、俺に勝ちたかったって訳か。
自分より他の人間に跪くにはプライドの高すぎる男だ。
だからこそ、本物の力を持つ人間はこの美しく気高い男を手に入れて傍に置き、手懐けようと心血を注ぐ。
結局、自分の手には負えなかったということか?
そう思うと、取引を餌にしてまで身体を重ねたにも拘らず、敗北感がつのる。
そして、周が情事の途中で声を殺して呟いた言葉を、後々身を以て知る事となる。鳴海は周の顧客に、そして周が激しく恋焦がれ手に入れようと奔走する1人の男に。それまで感じたことの無い身を焦がすような”嫉妬”の炎で自らを焼き、消化しきれぬ苦い思いに苛まれる事となる。
『後悔させてやる・・・』
周の放った矢は、見事に鳴海の急所を打ち抜いた。
□18禁的表現がありますので、苦手な方はご遠慮ください□
低く笑う鳴海の律動に合わせて身体を揺らされ、周は目元を染め意識を完全に飛ばし何も聞こえていないようだ。
いつか、この美しい男を抱いてみたい。出会った時からそう思ってきた。
周の肌はもともと体温が低いのか、触ると少し冷たくベルベットのような感触が気持いい。表面とは裏腹の周の内は熱く滾りながら鳴海を包み、このギャップはまるで周そのもののようだと鳴海は喜悦に浸る。
ふと気付くと、翠の双眸が自分を観察するように鳴海の顔を見ている。
やがて快感を耐えるように歪んでいた形の良い薄い唇がゆるりと横に広がり、口角を上げて不敵な笑みを顔に刷く。
堪らなく卑猥で艶めいた唇が動き 何かを呟いたが声は聞こえない。
絡めていた鳴海の指を、その唇の内部に誘い、舌を巻きつけねっとりと舐った。
やがて、指を口から離すと指の又に溜まった唾液を舌で音を立て舐め取って 潤んだ瞳で見上げ淫靡に微笑む。その仕草に、鳴海の心臓が大きく跳ね上がって、体中の血液が一気に中心に集まってきた。
「くっ・・・う」
「はぁっ。ううっ・・・・・あぁ」
甘い喘ぎ声をあげ、感じ切った表情で完全に理性を手放した周の腰が、貪欲に快楽を求め、快感を搾り取ろうと鳴海の律動に合わせて動き出した。
追い詰めたはずが、いつの間にか逆転して窮地に追いやられて劣情を煽られる。
犯しているはずが、犯されていた。
くそつ・・・ヨ過ぎる。周と繋がった躯の中心からこれまで味わった事の無い激しい快感が這い上がって来て
鳴海の身体を、頭の中を、ドロドロに溶かし追い上げていく。息が上がり苦しげに眉根を寄せ、堪らず縋り付くように名前を口にする。
「くっ・・・う。アマ・・・ネさ・・・・」
唇に薄く笑いを浮かべた周の手が追い詰められた鳴海の頬に伸びてきて、顔の両側を包み喉から鎖骨、項を伝って唇やら瞼を愛撫する。
ゆるりと顔面を這っていたかと思うと、いきなり親指の腹で鳴海の唇を乱暴に割って中に捩じ込んで来た。
散々、舌や歯茎の付け根を指で蹂躙した後、頭を引き寄せられ今度は、周の舌が進入してきて舌の先から舌裏を刺激しながら辿り、根元に絡ませながら奥まを犯し、音を立てながら鳴海の唾液も飲み込む。
糸を曳きながら離れた蠢惑の唇は紅く濡れて、淫靡な唾液を口角から垂らしている。開いた隙間から甘い吐息を漏らすと、鳴海を包む周の熱が更に熱く絡みつき根こそぎ情欲の深淵へ連れ去ろうと鳴海を追い上げた。と同時に鳴海の胴に絡めた脚が背中の窪みや腰の辺りを布越しに愛撫しながら締め上げ、鳴海をきつくロックする。
更に繋がりが深まり、同時に声が上がる。
「あぁっ!」
「んぁぁ・はっ、モ・・・トヤ・・あぁ」
「!うっ・・・く」
名前を呼ばれた瞬間、頭の芯が爆発して下腹部を直撃した。
鳴海の体が大きく痙攣し短い叫び声を上げると周の中に爆ぜ、同時に周も自分を開放する。周の鳴海を捕まえていた手が力を無くして、鳴海の頬から放れてストンと落ち、その上に鳴海の体が落ちて重なった。
やがて汗に濡れた身体を起こし鳴海は、ゆっくり周から身を離す。周は意識を飛ばしたままで、綺麗に扇状に生えた睫を閉じ微動だにしない。
その貌には淫靡さの欠片も無く静謐に横たわり、穢れなど知らぬがごとく崇高ささえ讃えている。
鳴海は不思議な面持ちで周を見下ろし、熱が微かに残る唇に自分の唇を落とした。
「俺を喰うとは、・・・なんて奴だ」
小さく呟くと、周の放った少量の精液を掬い取って指先で確かめる。
ここまでしてまでも、俺に勝ちたかったって訳か。
自分より他の人間に跪くにはプライドの高すぎる男だ。
だからこそ、本物の力を持つ人間はこの美しく気高い男を手に入れて傍に置き、手懐けようと心血を注ぐ。
結局、自分の手には負えなかったということか?
そう思うと、取引を餌にしてまで身体を重ねたにも拘らず、敗北感がつのる。
そして、周が情事の途中で声を殺して呟いた言葉を、後々身を以て知る事となる。鳴海は周の顧客に、そして周が激しく恋焦がれ手に入れようと奔走する1人の男に。それまで感じたことの無い身を焦がすような”嫉妬”の炎で自らを焼き、消化しきれぬ苦い思いに苛まれる事となる。
『後悔させてやる・・・』
周の放った矢は、見事に鳴海の急所を打ち抜いた。
なんか急に鳴海の応援団になってしまった(笑)
鳴海がんばれ~~~~~
この化け物(ヒドイ)を落とすんだ!
って本篇をみるとぜったい無理っぽいんでしょうけど。
でもむくわれない想いに懊悩する人間は好きです。
鳴海むくれれないのかなあ……
それはあんまりかわいそうすぎる。
なんとかならないもんか(ならないでしょう)