11 ,2009
― SS ―第2弾☆後編☆.。.:*・゚頂きました!るん♪
お待たせしました!!
先日、アレキサンドライトさまより頂きました、メグ×サムライ『時給100万円』の後編でございます。
アドさま作品の面白さは、みなさま既にご存知だと思うのでもう、何も言いますまい。
といいつつ、ひと言だけ♪
アドさま、この度は私の拙いイラストにこんなにゴージャスなSSをつけてくださり
ありがとうございました!!
では、みなさま『続きを読む』からどうぞ!!
メグ×サムライ『時給100万円』
触れた唇の感触が柔らかくて心地いい、舌を差し込んでみると吸いこむように唇をすぼめる、俺の舌は甘いシロップ漬けの白桃に包まれたような至福の感触に酔った。
サムライくんの口の中が冷たくて甘いのは一体どうしたことだろう?
「ん、んんん…」
夢中になってその甘さを貪っていると口中の温度が上がり、サムライくんから甘い声が漏れ出してきた。
肘を捕まえていた手が俺の背中に回る。
頭を掴むようにしていた手を小さな顔にかけて固定する。
俺から逃げるな、サムライ。 もっとキスで感じるんだ。
チュッと音がして唇が離れるとサムライくんの息が、はぁはぁと上がっている。
唇が赤く色づいていて、その様は俺の下半身を直撃した。
もう一度、顎を捕まえると、キレイな指先で俺の唇を塞いだ。
「ステージで、イヤラシイ顔したら嫌だ…」
そりゃ、そうだ…。
納得して離れたのに、サムライの奴はステージで思いっきりイヤラシイ顔をした。
ステージの幕が開いて、上手と下手から別々に出て来る演出になっている。
「田蔵営業本部長、ご登場下さい」
アナウンスの声に合わせて舞台に出るとライトが当たる。
俺は舞台の反対側から出て来るサムライくんに目を奪われた。
女装だ。
さっきの皮のベストにミニスカート、毛皮を肩にかけて薄いストールを首に巻いている。
さっきまでは、していなかった、濡れているような光を放つ赤紫色の口紅を引いている。
男女を越えた美しさだ。

館内にサムライコールが起こる。
なんだこれは? 新興宗教か? 400人収容程度のホールは満席で後ろは、立ち見までいる。
「サムラ―イ」「サムラーイ」「綺麗―」「かっこいいー」
薄いストールを引っ張ってポーズを決めると、館内がどよめいた。
にっこり笑うその顔! どこがイヤラシイ顔するのがイヤなんだ?
失神した女子学生が運び出され、ますます観客のボルテージが上がる。
耳をつんざく雄たけびだ、俺はポカーンと観客と手を振るサムライくんを見比べていた。
ある程度騒がせた後、サムライくんがマイクを持って
「それでは、皆さん。 田蔵先輩のお話を伺いましょう」
と、言うと館内がシーンとした。
猛獣使いか? 君は?
台本通りのインタビューが終わって、
「田蔵先輩、今日はありがとうございました」と、サムライくんが頭を下げると。
大きな拍手が起こったが、それは断じて俺に向けられたものではなかった。
控室に引っ込んで俺はサムライくんに詰め寄った。
「舞台でイヤラシイ顔、したくないって言ったじゃやないか?」
「僕…してた?」
「今だって、イヤラシイ」
「あははは…、本当にそんなことで怒ってるの?」
「イヤ…なぜだろう?」
「女装がキライとか?」
じっと、その姿を見詰めてみる。 悪くない、むしろいい。
「似合ってる」
「そう? 田蔵さん、ご出演ありがとうございました。 講演料です」
差し出された封筒を俺は断った。
「前にも言ったけど、後輩のためだし…今日は俺じゃなくても守衛のオジサンでもよさそうな役だったし…」
「あはははは、田蔵さんは有名な先輩だ。 僕の女装は余興だよ」
サムライくんが、俺の肩を押さえて椅子に座らせた。
後ろに立って耳もとに囁かれると、ゾクッとする。
「今日の純利益、150万円だって」
「は? 入場料取ったのか?」
「もちろん、田蔵さんの出演と僕の女装で1時間半で150万円、時給100万円だよ」
それはそれは、大した営業力だ。
ニッコリと笑う笑顔は、神々しい。
「そんなに儲かって何に使っているんだ?」
「ゼミで資産運用やってて、月収100万以下の奴はいないよ。 その資金にしてる」
俺は力が抜けた。
恐ろしいほど優秀だ、そのゼミは超人気に違いないってか、あのカリスマ性はなんなんだ?
「・・・俺の講演料っていくらなんだ?」
「2万円」
「しょぼい」
「あはははは…、たいして出せないって言っておいたでしょ?」
「それで、どっかレストランでも行くか?」
「うん、女装のままがいい?」
「着替えて下さい」
結局はショートパンツの脳殺スタイルのサムライくんを連れて控室を出た。
時給100万円か・・・?
やっぱり社長のポスト開けとかないと、ウチには来てくれないかな?
「田蔵さん、車のドア開けて」
「お、ゴメン」
ゴメンって、俺…、何やってんだ…。
「田蔵さん」
「え?」
「田蔵さんのキス、良かった」
助手席に座ったサムライくんにシートベルトを引っ張り出してやりながら俺はわが耳を疑った。
「キスなら、いつしてもいいよ」
「それは、光栄です」
どうして、こんなに晴れがましい気分になるんだ?
車は、大学を出て走りだした。 俺達の未来へと。
FIN
←前編
いかがでしたか?
面白すぎますよね(笑)ふたりの未来は何色なんでしょうか?
や、薔薇色ですね本人たちにとっては・・・プププッ (*^m^)o==3
アドさん、UPが遅くなってすみません。おまけ付です。
あまりに簡単ラフなので、アドさま気が向いたらお持ち帰りください。
下半身じゃなくてごめんね~、でもメグちゃん付です♪
SS最高に面白かったです。ありがとうございました!!
紙魚
素敵SSに、ぜひ!!

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先日、アレキサンドライトさまより頂きました、メグ×サムライ『時給100万円』の後編でございます。
アドさま作品の面白さは、みなさま既にご存知だと思うのでもう、何も言いますまい。
といいつつ、ひと言だけ♪
アドさま、この度は私の拙いイラストにこんなにゴージャスなSSをつけてくださり
ありがとうございました!!
では、みなさま『続きを読む』からどうぞ!!
メグ×サムライ『時給100万円』
触れた唇の感触が柔らかくて心地いい、舌を差し込んでみると吸いこむように唇をすぼめる、俺の舌は甘いシロップ漬けの白桃に包まれたような至福の感触に酔った。
サムライくんの口の中が冷たくて甘いのは一体どうしたことだろう?
「ん、んんん…」
夢中になってその甘さを貪っていると口中の温度が上がり、サムライくんから甘い声が漏れ出してきた。
肘を捕まえていた手が俺の背中に回る。
頭を掴むようにしていた手を小さな顔にかけて固定する。
俺から逃げるな、サムライ。 もっとキスで感じるんだ。
チュッと音がして唇が離れるとサムライくんの息が、はぁはぁと上がっている。
唇が赤く色づいていて、その様は俺の下半身を直撃した。
もう一度、顎を捕まえると、キレイな指先で俺の唇を塞いだ。
「ステージで、イヤラシイ顔したら嫌だ…」
そりゃ、そうだ…。
納得して離れたのに、サムライの奴はステージで思いっきりイヤラシイ顔をした。
ステージの幕が開いて、上手と下手から別々に出て来る演出になっている。
「田蔵営業本部長、ご登場下さい」
アナウンスの声に合わせて舞台に出るとライトが当たる。
俺は舞台の反対側から出て来るサムライくんに目を奪われた。
女装だ。
さっきの皮のベストにミニスカート、毛皮を肩にかけて薄いストールを首に巻いている。
さっきまでは、していなかった、濡れているような光を放つ赤紫色の口紅を引いている。
男女を越えた美しさだ。

館内にサムライコールが起こる。
なんだこれは? 新興宗教か? 400人収容程度のホールは満席で後ろは、立ち見までいる。
「サムラ―イ」「サムラーイ」「綺麗―」「かっこいいー」
薄いストールを引っ張ってポーズを決めると、館内がどよめいた。
にっこり笑うその顔! どこがイヤラシイ顔するのがイヤなんだ?
失神した女子学生が運び出され、ますます観客のボルテージが上がる。
耳をつんざく雄たけびだ、俺はポカーンと観客と手を振るサムライくんを見比べていた。
ある程度騒がせた後、サムライくんがマイクを持って
「それでは、皆さん。 田蔵先輩のお話を伺いましょう」
と、言うと館内がシーンとした。
猛獣使いか? 君は?
台本通りのインタビューが終わって、
「田蔵先輩、今日はありがとうございました」と、サムライくんが頭を下げると。
大きな拍手が起こったが、それは断じて俺に向けられたものではなかった。
控室に引っ込んで俺はサムライくんに詰め寄った。
「舞台でイヤラシイ顔、したくないって言ったじゃやないか?」
「僕…してた?」
「今だって、イヤラシイ」
「あははは…、本当にそんなことで怒ってるの?」
「イヤ…なぜだろう?」
「女装がキライとか?」
じっと、その姿を見詰めてみる。 悪くない、むしろいい。
「似合ってる」
「そう? 田蔵さん、ご出演ありがとうございました。 講演料です」
差し出された封筒を俺は断った。
「前にも言ったけど、後輩のためだし…今日は俺じゃなくても守衛のオジサンでもよさそうな役だったし…」
「あはははは、田蔵さんは有名な先輩だ。 僕の女装は余興だよ」
サムライくんが、俺の肩を押さえて椅子に座らせた。
後ろに立って耳もとに囁かれると、ゾクッとする。
「今日の純利益、150万円だって」
「は? 入場料取ったのか?」
「もちろん、田蔵さんの出演と僕の女装で1時間半で150万円、時給100万円だよ」
それはそれは、大した営業力だ。
ニッコリと笑う笑顔は、神々しい。
「そんなに儲かって何に使っているんだ?」
「ゼミで資産運用やってて、月収100万以下の奴はいないよ。 その資金にしてる」
俺は力が抜けた。
恐ろしいほど優秀だ、そのゼミは超人気に違いないってか、あのカリスマ性はなんなんだ?
「・・・俺の講演料っていくらなんだ?」
「2万円」
「しょぼい」
「あはははは…、たいして出せないって言っておいたでしょ?」
「それで、どっかレストランでも行くか?」
「うん、女装のままがいい?」
「着替えて下さい」
結局はショートパンツの脳殺スタイルのサムライくんを連れて控室を出た。
時給100万円か・・・?
やっぱり社長のポスト開けとかないと、ウチには来てくれないかな?
「田蔵さん、車のドア開けて」
「お、ゴメン」
ゴメンって、俺…、何やってんだ…。
「田蔵さん」
「え?」
「田蔵さんのキス、良かった」
助手席に座ったサムライくんにシートベルトを引っ張り出してやりながら俺はわが耳を疑った。
「キスなら、いつしてもいいよ」
「それは、光栄です」
どうして、こんなに晴れがましい気分になるんだ?
車は、大学を出て走りだした。 俺達の未来へと。
FIN
←前編
いかがでしたか?
面白すぎますよね(笑)ふたりの未来は何色なんでしょうか?
や、薔薇色ですね本人たちにとっては・・・プププッ (*^m^)o==3
アドさん、UPが遅くなってすみません。おまけ付です。
あまりに簡単ラフなので、アドさま気が向いたらお持ち帰りください。
下半身じゃなくてごめんね~、でもメグちゃん付です♪
SS最高に面白かったです。ありがとうございました!!
紙魚
素敵SSに、ぜひ!!

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紙魚さんて文章がこわいぐらい上手いくせに、どうして絵もこんなに上手いのか!!
不公平です。ずるい~~~|ヽ(~゚。)シクシク..
それにしてもアドさんは紙魚さんのカットにじつにぴったりのテキストを作りましたよね。
わたしのなかではこのお兄ちゃんはエルビスに決定ですから(^_^)
共通点はやはりカリスマ性ということで。
ああ、それにしても紙魚さんの描くお兄ちゃんは見れば見るほど腹黒\(^o^)/
腹黒キャラ、大好き~