06 ,2009
翠滴 3 penny rain 4 (20)
瞬きすら忘れた黒々と濡れる瞳、僅かな衣擦れの音を拾う鼓膜のみならず、頭上にひとつに纏め上げられた腕や開脚させられベッドに張り付けられた躯の全神経が、自分に跨り君臨する周に縫い止められている。
周の洗練された指先の、衣類の戒めを解いてゆく動作が優美であればあるほど、享一の瞳にエロティックに映った。シャツのボタンを外し終えると、周特有の薄っすらと光沢を放つ滑らかな肌が白いシャツの生地の奥で露になる。
淫靡な翳りの奥で隆起する張り詰めた筋肉に、ドクンと享一の欲望が高鳴りブワリと視野がぶれた。
表情も劣情も全て周に見られているという羞恥が更に興奮を呼び、周の艶容に否応なしに発情が煽られる。
触れてはもらえぬ躯が興奮に震え、せつなく瞼を下ろすと目尻から雫が零れた。
欲情に翻弄され、浅い息を繰り返す享一の姿に周は満足げに口許を緩める。
長い指がベルトのバックルに掛かり、続けて前立てのボタンを1つずつ外してゆく。
周がひとつ動作をする度に、享一の中でひとつ何かが焼き切れ熱が蓄積する。
躯の中が甘美な痺れで充満し、口の中で大量に分泌された唾液を飲みこんだ。
周の指が蛇のように臍の下を這い、淫靡な動きで腰骨を辿ってビキニタイプの下着に指先を差し込むと、わざと見せ付けるようにして下衣と一緒にずらした。周の猛った劣情を目の当たりにし、耳朶まで熱く感じたが、周もやはり同じように自分を求めてくれているのだと思うと、不思議な安堵感を覚え喜悦が沸き起こる。
周を見上げると、見るものを魅了し捕らえ惑わすその痛烈なほどの色香を放つ瞳の奥に、タンジェリン ライズの表紙を彷彿とさせる深い翠玉の憂いが揺れている。
アマネ・・・・
周を抱きたい。
「お願いだから、もう外してくれないか?」
「ええ、とても満足できました。可愛かったですよ、ありがとうございます」
「可愛いとか、そういうのやめろって」
包んで、愛して思い切り甘えさせてやりたい。
周を知らなかった頃の分まで、愛したい
Yシャツ一枚になった周が再び四つん這いになって接吻づけてきた。
「ん・・・・うぅ」
唇に感じる柔らかい熱と、シャツの生地が皮膚を掠めるささやかな刺激に誘発され、蓄積していた熱が爆発を繰り返す。キスひとつで与えられた快感に眩暈がして気を失いそうになる。
フッと、耳元で笑う気配がした。
「でも、享一のここの方が苦しそうですから、こちらを優先しませんか?」
鼓膜に含み笑いの声が吹き込まれるのと同時に、反り返った欲望を指の腹でなぞられ、淫蕩に漂っていた唇から悲鳴にも似た声が上がった。
「あ・・・あっ、ちょ・・・・触るな!出る!」
ニヤリと笑った周が頭を享一の中心に沈め、掌中の熱を玩びながらいたいけな欲望に舌を這わせる。強すぎる快感から逃れようと暴れる上腿を押さえつけて、蜜をこぼす先端に軽く接吻したあと深々と呑み込んだ。
「くっ・・・あ・・。やめ・・・ああ!」
周の巧みで容赦ない舌戯に、享一の口から悲鳴のような喘ぎが上がった。
硬い歯で軽く擦られ器用に動く舌でじりじり追い詰められ、四肢を縛めらた躯を反らせたまま硬直させる。
「は・・うぅっ!」
享一を解放した周が至近距離から見下ろしてくる。
形の良い大きめの口の中には享一の吐き出した大量の快感の証が含まれたままだ。
「あ・・・周。は・・早くティッシュに・・・」
狼狽え出した享一の様子に周は面白そうに口端を上げて笑うと、「ゴクリ」とわざと喉を鳴らして享一の精を嚥下した。
「!」
周を見上げる享一の瞳が固まり、瞬時に真っ赤に染まる。いたたまれなさに背ける顔を大きな手が捕らえ、有無を言わせぬ強引さで唇を合わせた。
自分の匂いのする接吻けに享一が呻く。
転んでもただでは起きない男なのだと改めて思った。
先ず、脚が自由になり、続いて両手首をひとつに纏め上げていた紐とベッドを繋いでいた帯揚の端を周の指先が引っ張るとあっけなく解けた。間髪を入れず、享一はひとつに纏め上げられたままの腕を周の首に引っ掛け、だるさの色濃く残る躯を起こして周の膝の上に乗り上げた。
意表を衝かれた周の驚いている顔が、可笑しくて愛おしい。
今度は周をやや見下ろす形になり、頭を掻き抱く。周の首に顔を埋め、ふたつの心臓が重ね合わさると、早い鼓動が共鳴するみたいにリズムを刻む。
少し強くなった雨音が、隠れ里のこの部屋だけを世界から隔離して、自分達は周囲を満たす雨音に閉じ込められてしまった気がした。2人だけの世界。
「周、永邨 周という男の全てを俺に捧げてくれるって言ったよな?」
「ええ、言いました」
「俺は・・・周を抱きたい。抱かせてくれるか?」
大きくなった翠の瞳を祈るような気持ちで見つめる。
「享一が、そうしたいなら」
今度は享一から、唇を重ねた。
<< ←前話 / 次話→>>
翠滴 1―1 →
翠滴 2―1 →
翠滴 3―1 →
周の洗練された指先の、衣類の戒めを解いてゆく動作が優美であればあるほど、享一の瞳にエロティックに映った。シャツのボタンを外し終えると、周特有の薄っすらと光沢を放つ滑らかな肌が白いシャツの生地の奥で露になる。
淫靡な翳りの奥で隆起する張り詰めた筋肉に、ドクンと享一の欲望が高鳴りブワリと視野がぶれた。
表情も劣情も全て周に見られているという羞恥が更に興奮を呼び、周の艶容に否応なしに発情が煽られる。
触れてはもらえぬ躯が興奮に震え、せつなく瞼を下ろすと目尻から雫が零れた。
欲情に翻弄され、浅い息を繰り返す享一の姿に周は満足げに口許を緩める。
長い指がベルトのバックルに掛かり、続けて前立てのボタンを1つずつ外してゆく。
周がひとつ動作をする度に、享一の中でひとつ何かが焼き切れ熱が蓄積する。
躯の中が甘美な痺れで充満し、口の中で大量に分泌された唾液を飲みこんだ。
周の指が蛇のように臍の下を這い、淫靡な動きで腰骨を辿ってビキニタイプの下着に指先を差し込むと、わざと見せ付けるようにして下衣と一緒にずらした。周の猛った劣情を目の当たりにし、耳朶まで熱く感じたが、周もやはり同じように自分を求めてくれているのだと思うと、不思議な安堵感を覚え喜悦が沸き起こる。
周を見上げると、見るものを魅了し捕らえ惑わすその痛烈なほどの色香を放つ瞳の奥に、タンジェリン ライズの表紙を彷彿とさせる深い翠玉の憂いが揺れている。
アマネ・・・・
「お願いだから、もう外してくれないか?」
「ええ、とても満足できました。可愛かったですよ、ありがとうございます」
「可愛いとか、そういうのやめろって」
包んで、愛して思い切り甘えさせてやりたい。
周を知らなかった頃の分まで、愛したい
Yシャツ一枚になった周が再び四つん這いになって接吻づけてきた。
「ん・・・・うぅ」
唇に感じる柔らかい熱と、シャツの生地が皮膚を掠めるささやかな刺激に誘発され、蓄積していた熱が爆発を繰り返す。キスひとつで与えられた快感に眩暈がして気を失いそうになる。
フッと、耳元で笑う気配がした。
「でも、享一のここの方が苦しそうですから、こちらを優先しませんか?」
鼓膜に含み笑いの声が吹き込まれるのと同時に、反り返った欲望を指の腹でなぞられ、淫蕩に漂っていた唇から悲鳴にも似た声が上がった。
「あ・・・あっ、ちょ・・・・触るな!出る!」
ニヤリと笑った周が頭を享一の中心に沈め、掌中の熱を玩びながらいたいけな欲望に舌を這わせる。強すぎる快感から逃れようと暴れる上腿を押さえつけて、蜜をこぼす先端に軽く接吻したあと深々と呑み込んだ。
「くっ・・・あ・・。やめ・・・ああ!」
周の巧みで容赦ない舌戯に、享一の口から悲鳴のような喘ぎが上がった。
硬い歯で軽く擦られ器用に動く舌でじりじり追い詰められ、四肢を縛めらた躯を反らせたまま硬直させる。
「は・・うぅっ!」
享一を解放した周が至近距離から見下ろしてくる。
形の良い大きめの口の中には享一の吐き出した大量の快感の証が含まれたままだ。
「あ・・・周。は・・早くティッシュに・・・」
狼狽え出した享一の様子に周は面白そうに口端を上げて笑うと、「ゴクリ」とわざと喉を鳴らして享一の精を嚥下した。
「!」
周を見上げる享一の瞳が固まり、瞬時に真っ赤に染まる。いたたまれなさに背ける顔を大きな手が捕らえ、有無を言わせぬ強引さで唇を合わせた。
自分の匂いのする接吻けに享一が呻く。
転んでもただでは起きない男なのだと改めて思った。
先ず、脚が自由になり、続いて両手首をひとつに纏め上げていた紐とベッドを繋いでいた帯揚の端を周の指先が引っ張るとあっけなく解けた。間髪を入れず、享一はひとつに纏め上げられたままの腕を周の首に引っ掛け、だるさの色濃く残る躯を起こして周の膝の上に乗り上げた。
意表を衝かれた周の驚いている顔が、可笑しくて愛おしい。
今度は周をやや見下ろす形になり、頭を掻き抱く。周の首に顔を埋め、ふたつの心臓が重ね合わさると、早い鼓動が共鳴するみたいにリズムを刻む。
少し強くなった雨音が、隠れ里のこの部屋だけを世界から隔離して、自分達は周囲を満たす雨音に閉じ込められてしまった気がした。2人だけの世界。
「周、永邨 周という男の全てを俺に捧げてくれるって言ったよな?」
「ええ、言いました」
「俺は・・・周を抱きたい。抱かせてくれるか?」
大きくなった翠の瞳を祈るような気持ちで見つめる。
「享一が、そうしたいなら」
今度は享一から、唇を重ねた。
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□□最後までお読みいただき、ありがとうございます(*^_^*)ペコリ
みなさま、昨日は突然お休みをしまして、申し訳ありませんでした。
お休みにもかかわらず、みなさまの温かいコメントとポチに大変、励まされました。
本当にありがとうございます。・゚・(ノ∀`)・゚・。
今回はどうもR脳に切り替わりません(泣)・・・明日も温めのRです。
あ、それと最後で怪しい雲行きになってますが、享一に関しては、リバは無しの予定です。
期待された方が、もしいらっしゃったらゴメンなさいです m(_ _)m
拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当に、いつもありがとうございます。
大変、大変、励みになります。。
紙魚
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みなさま、昨日は突然お休みをしまして、申し訳ありませんでした。
お休みにもかかわらず、みなさまの温かいコメントとポチに大変、励まされました。
本当にありがとうございます。・゚・(ノ∀`)・゚・。
今回はどうもR脳に切り替わりません(泣)・・・明日も温めのRです。
あ、それと最後で怪しい雲行きになってますが、享一に関しては、リバは無しの予定です。
期待された方が、もしいらっしゃったらゴメンなさいです m(_ _)m
拍手ポチ、コメント、村ポチと・・本当に、いつもありがとうございます。
大変、大変、励みになります。。
紙魚
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Kさんのコメ、めちゃウケました(笑)
そうなんですよ~やっぱり、定着してしまっているキャラの嗜好チェンジには
勇気(どんな~)が要りますよねえ。その勇気、今回は持てませんでした・・・ホホホ;
Kさんのご提案、素敵ですね。周も絶対嬉しくない筈はない!(と、勝手に・・・
ああ、Kさんの脳内の二次創作、私も読みたいです。絶対ウチより萌えるはず!
私も、自分の話ですけど、脳内でこっそり二次創作しょ~っと♪
最近、また”書けない~~っ”波が来ていまして、もともと拙文しか書けないくせに低迷中・・ガク。
お気遣いコメント&ご訪問、感謝です!小心者・・・それをいうなら、私もです(笑)