翠滴 3 熱  1  (30)


 周のマンションにたどり着く頃には夜もすっかり更けていた。 

 エレベーターに乗り、静脈認証リーダーに指を差し込んで最上階を押す。
降りたフロアーには、木製の重厚なドアが一つあるだけで庭に面したエレベーターホールは外気で冷え切っている。ドアまでほんの4mほどの距離だが、外国からの客人をもてなす仕様で設えられた庭には、苔生す竹林があり蹲が配され、土に混じってやって来たのか秋の虫の声ががらんとしたホールに響いた。

 マンションが引き渡された当初は、防犯上の硬化ガラスが嵌められていたらしいが、鬱陶しいからと周が取り外させたと聞いている。
 心の中に寂しさの紛れ込みそうな趣の秋の虫の音を聞きながら、扉横の静脈認証リーダーに再度、指を差し込み玄関ドアを開ける。

 ペントハウスの中は一転してモダンなつくりで、享一が中に入るとセンサーが作動して足元灯が白い大理石の玄関ホールに柔らかい光を床に落とした。先の庭の延長が中の廊下と共に奥まで伸び、庭と隔てたガラスに映りこんだ光が幻想的な空間を作り出している。
 一週間ぶりに訪れる周の住居は静まり返り人の気配もなく、なんとなくよそよそしい気がした。

 周は出かけているのだろうか?もしかしたら、階下のオフィスでまだ仕事をしているのかもしれない。心のどこかで、周の留守にほっと息をつく自分がいる。
 どんな顔をして周に会えばよいのかわからなかった。
 一週間前、周のしたことが許せないと激怒しマンションを飛び出して携帯にも出なかったくせに、実際は周のいない時間に根を上げている自分を見せるのは、悔しいような恥ずかしいような気がした。
 周という稀代の男に心底惚れてしまっている・・・・そう思う感情の隅に小さな隙間が空いていた。

 ―――――和輝。
 この薄暗い廊下に立っていると、瀬尾と過ごした数時間の記憶から色彩が抜けて現実味を欠いていく。その中で、和輝に関する事実だけが高速道路のオレンジ色の光にくるまれて浮き上がってくる。
 法的には和輝は瀬尾の息子だ。いや、現実でもだ。和輝の世話を焼く瀬尾の姿は良い父親以外の何者でもない。いくら血が繋がっているからといって、その事実を自分の都合のよいようにくつがえすことは出来はしない。離婚したといっても、和輝の親は瀬尾と由利だ。
 でも、この世界に自分の血を分けた子供がいる。
 名乗ることはなくとも、和輝と自分は親子だ。
 よしんば、和輝に名乗ることが出来たとしても、その先は・・・・?どうなる?

 享一は廊下で立ち止まり胸の指輪をの上からなぞった。
 周は自分を唯ひとりの番の相手だという。自分にとって周は『情熱』そのものだ。
 周はその抗うことの出来ないほどの魅惑でもって自分を捕らえ白熱する情熱を自分から引き出し、時見享一という人間の本質を剥きだしにする。周と向き合う時、いつも享一は自分の中に隠れていた弱さや欲、融通の聞かない自分と出会い驚き、そんな自分もまた許され愛されることに安堵する。
 それは、滅多に人に見せることのない享一の隠された激しさや頑固さを、周の全てを見透かす翠の瞳で享一を包み込み、抱きとめてくれるからに他ならない。
 もう、周のいない人生は、考えられない。

 ・・バシャ・・・・・・・
 暗闇に微かな水音がする。ガーデンテラスから聞こえる大量の水をかく音に我が耳を疑った。
 秋も深くなった外気は確実に冬の訪れを予測させ、今日とて夜も更けると厚めのジャケットのみでも物足りないぐらいだ。
 まさか・・・という思いに、自然と足がテラスへ抜けることの出来るリビングへと向う。
 広いリビングも他と同様、灯りはついておらず全面ガラスの吐き出しのスライドドアが大きく開け放たれ室内が外気と同じ温度まで下がっていた。暗いガーデンテラス中に青く発光するプールが浮かび上がり、酔狂を起こした男が水に中でターンを切るたびに水飛沫が上がった。

 プールに近付くと足に引っ掛かるものがあって見下ろすと周の服が無造作に脱ぎ捨ててある。
 幅こそそれほどではないが、個人邸で維持するには結構な大きさのプールで、服を脱ぎ捨てそのまま飛び込んだと思われる全裸の周は、何度も飛沫を上げターンしては底に潜り、幻想的なセルリアンと人恋しさの募る秋の夜を美しい肢体が往復する。
 どちらも素肌から体温を奪い切ってしまうほどに冷たい筈だ。

 享一がプールサイドに立ってから、4〜5往復もした頃、周は泳ぐのをやめて水の中から享一を真っ直ぐに見上げた。水の青と連鎖する翠の瞳は、見ているこちらも凍らせてしまいそうなほど澄み切っている。泳ぎに夢中で自分には気がついていないと思っていた周に、言いたいことを押し殺すような、その癖、雄弁に気持ちを語る鮮やかに発色する翠の瞳をむけられ、動けなくなる。

「風邪ひくぞ」
 ようやく、一言声を掛けた享一に、青い光の中から身体を引き上げた周が、滴る水も拭わず全裸のまま無言で近付き享一を抱きすくめた。薄いニットを通して周の肌の冷たさが染み込んでくる。指先にあたる肌はしっとりと冷たく掌で覆うと微かに熱が蘇る。

 落ちてきた唇はすっかり色褪せ冷め切っているにも拘らず、享一から白光しそうなほどの熱を引き出し、またその引き出された自分の熱を周の唇に移そうと互いに何度も角度を変え夢中で貪った。
 骨が砕けそうなほど、強く抱きしめられ、息が止まる。
 周にこうして抱かれる時、あまりの幸福感に「いっそこのまま・・・」といったような、周のこの腕以外の全てを排除したくなるような、際どい思考にいつも囚われそうになる。
 
「・・・・おかえり」
「うん、ただいま」
 心地のよい低音に耳元でささやかれ、瞳を閉じて応える。
 この短いやり取りの中に集積される互いの諸々の想いや混沌、諸事に心を馳せると、これもまた一つの家族という塊に似ているのではないかという気がした。

 享一は自分の叩いた周の頬に手を添えた。
 不意に瀬尾の頬についた指の後を思い出す。
 享一の、愛する人に裏切られたと思う気持ちが周の頬を傷つけた。
 由利は、どんな感情から瀬尾を叩いたのだろうか?目許を滲ませ渾身の力で憎悪を表した由利の表情には、憎しみばかりではなく愛情が渾然と混ざり合っているような気がした。由利は本当は、瀬尾と離婚したくはなかったのかもしれないという気がする。
 家庭の崩壊は享一の気持ちを沈ませる。和輝の事を知った今は、感情は更に複雑だ。

 享一の指が愛しげに頬を撫でる。
 何を感じ取ったか、様々な感情の渦巻く深い深緑の瞳と無言で見詰め合う。
 
「痛かったろう?・・・・叩いて、ごめん」
 頬に自分から唇を押し付ける。
「ひどいことを言って、ごめん」
 薄く少し大きめの口元に、そして冷たく冷え切った、胸に。
「携帯に出なくて・・・・ごめんな」
 周の手を取り、子供のごとき率直な視線を寄越す翠の瞳と目を合わせながら、手のひらに接吻けた。

「いや、俺が悪かった。思わぬところで俺の器量の狭さが露呈してしまったな」
「ふふ・・・今更だな、周が実はやきもち焼きだってことを俺は充分わかっているつもりだし」
 揶揄いを含ませ笑いながら言ってやると、すっと表情を消した周が次の瞬間、凄みのある顔で口角を上げにっと笑った。翠に僅かに赤みが差し背中をゾクゾクと熱いものが這いたじろいだ。

「なんだ、わかってるんじゃないか」
「は・・・?」
 周が上目遣いで享一を捕まえ、口元には笑いが張り付いたままになっている。
「え・・・?ちょっと、周?」
「寒い。享一、湯を浴びよう」
 どうやら、地雷を踏んだらしいと気付いた時には、手を引かれバスルームに連行されていた。
 途中、振り返り流された翠の瞳には、眩暈のしそうなほどの色香と、視線だけでスッパリと切られてしまいそうなギラリと光る刃のような輝きがあり、享一は大変な男に惚れたものだと心底震え上がり、そして再び感嘆した。
 



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15000HIT・お祝いSS頂きました♪

 ブログを開設して9ヶ月・・・この度、15000HITを迎えることが出来ました。
あっという間だったような、随分と長い時間が経ったような・・・・ゆっくりな歩みでしたが、
ここまでやってこれたのも、読んで下さるみなさまや、コメント、応援ポチを下さった
みなさまのおかげでございます。本当に、ありがとうございます。

 そして、この15000HITにつきまして、夢のようなお祝いを頂きました。
敬愛いたします、卯月屋文庫 紙森けい さまより、掌編 Soulful Sea を頂きました。
 
 このお話は、紙森さまがお持ちの 『ヴォーチェ・ドルチェ』  シリーズのパティシエ・淡路 恭祐さんとバーテンダー・越野 環さんのお話に、 『深海魚』 の花隈 静が登場させていただいています。舞台は、偶然にも鎌倉・葉山周辺で、本当にご縁を感じる(///▽///)bお話です。
私も大好きなお話、ヴォーチェ・ドルチェ シリーズに静が参加せていただけるなんて、本当に夢のようです。

 紙森さま、本当にありがとうございました。 


 何か、お返しがしたい!!と思いたち、挿絵を描かせていただくことにいたしましたm( _ _ )m
ええ、例の色無し”なんちゃって”のスケッチ画で、お礼になるか怪しいんですけど、何かせずにいられませんで・・・・紙森さま、紙森さまのファンのみなさま、イメージを壊されたらごめんなさいです。

では、 Soulful Sea お楽しみください。


       
 Soulful Sea 

淡路色
 

「その髭、願でもかけてるの?」
 淡路が尋ねると、彼は一瞬、驚いたように目を見開き、「どうしてですか?」と逆に問い返された。「だって、全然、似合ってないから。みんなに『剃れ、剃れ』って言われるでしょ?」 自分の顎髭に触れて彼は笑んだ。
「何の願かけ?」
 淡路続けての問いに、彼は答えなかった。
 しかし目元にうっすらと朱が入ったことを淡路は見逃さない。それできっとその願は、色恋関係なのだろうと思った。


 淡路恭祐は鎌倉でスイーツの店を営んでいる。修業先のフランスから戻って、生まれ故郷の軽井沢でも、スイーツの中心地の東京でもなく鎌倉に店を構えたのは、常々、海の側に住みたいと言う願望があったからだ。山間の町で育った淡路には、海に強い憧れがあった。数件の候補の中に海辺の物件を見つけ、迷わず決めたところが鎌倉だった。
 店の眼前には海。淡路は厨房は海側に作り、三方に大きな窓をくりぬいて、白い波しぶきやら、青く光る海面、沈む真っ赤な夕日を見ながら菓子作りをしたかったのだが、「絶好のロケーションはお客様のために」と、コンサルティング担当の友人に反対された。菓子は温度等にデリケートなものが多い。「傷みやすい環境にわざわざするなんて」と、これも友人の同業者にも言われてしまっては引き下がるしかなく、特等席は来店客のスペースに譲った。
 海に憧れてはいても、海に入ることが好きかと言えばそうではなく、海水浴もサーフィンも興味はなかった。第一、淡路は泳げない。だから休みの日はもっぱらクロスバイクに跨り、前かごにちょっとメタボ気味の愛犬・ポン太を乗せて、海岸沿いの道を南に葉山辺りまで下る。そして砂浜や堤防に座って日がな一日過ごし、夕日が沈み始めるのを眺めつつ帰路につくのだ。実に地味な趣味である。百八十を越す長身に、トレンチ・ベリーショートの髪は銀色、黒いレンズのロイド・フレーム、濃淡はあるにしろ上下黒ずくめと言う彼のオフのいでたちは、地味と言うよりはむしろ、怪しげな派手さに満ちていたが。
 淡路がそのサーファーを見知ったのは、葉山の海岸だった。
 季節は冬に差し掛かっていた。シーズン・オフの砂浜は夏ほどの賑わいはないものの、波乗りを楽しむ若者達の姿は平日でも絶えない。
 晩秋の海は波が荒く、見た目にも寒そうだった。いくら水温の方が気温よりも高いとは言え、寒いことには違いないだろうに、水の中の連中はそんなことを微塵も感じさせず、波と戯れていた。
「寒くないのかねぇ、若いっていいなぁ」
 波間に見え隠れするサーファー達の姿に向けて、淡路は感心するように独りごちた。寒風吹き荒ぶ中、砂浜の流木に腰をかけ、海を飽かずにただ眺めている自分の『酔狂』など、棚上げである。
 そんな淡路のすぐ脇を、一人のサーファーが行き過ぎた。
 年の頃は二十代後半。黒いウェットスーツが、スラリとした身体の線を否応なしに見せつける。ほんの少し露出しているだけにもかかわらず、肌は十分に滑らかな白さを淡路に意識させた。
 遊びに飽きて淡路の足元にうずくまっていたポン太は、飼い主以外の人間の登場にすぐさま反応する。
 リード・フリッピーを限界ギリギリまで延ばし、自分の足にじゃれつく犬に彼は目を落す。口元が少し綻んでいた。
「すみませーん!」と淡路は声をかけてリードを引く。戻る犬に合わせて、彼が振り返った。風に煽られる髪を手で押さえながら会釈すると、海に向って去って行った。
 淡路は思わず息を呑んだ。その清楚な美貌と言ったら。黒いウェットスーツを身に着けているのに、白い花をイメージさせる。
――同性に対して、その喩えはどうなんだ?
 芸術性も問われるパティシエと言う職にありながら、他に上手い表現も、具体的な花の名前も浮かばない。作文は大の苦手だった。
 もし淡路に想う相手がいなければ、一瞬にして恋に落ちていた。淡路の恋愛対象は異性ではなかったからだ。しかし想う相手が他にいても、淡路の目はその日、彼を追わずにはいられなかった。そして、どんなに波間に隠れても、どれだけ離れて小さくなっても、彼の姿を認識出来た。



 彼とは毎回会えるわけではなく、会っても会釈程度で言葉を交わすことはなかった。
 それでも彼の正体はすぐに知れた。葉山の何とかと言うBarの、バーテンダーを兼ねる雇われ店長で、サーフィンの腕前とその容姿のため、この辺りではちょっとした有名人だった。
  最初に出会った場所が彼のサーフ・スポットらしい。そこは淡路のお気に入りの場所のひとつでもあった。出会う偶然を期待しなかったと言い切れない。実際あれ以来、淡路が訪れるのはその場所だった。
 彼が現れると、男女問わず色めき立つのがわかる。通り過ぎると、誰もが振り返った。中にはあからさまな『視線』を送る者もいて――たいていは同性だったりする――それなりにモーションもかけたが、彼は嫌味のない笑顔で上手くかわした。
 相手がしつこく食い下がらないのは、彼にそうさせない独特の雰囲気があるからだと淡路は思った。簡単に触れてはならない、冒しがたい清しさが、オーラとなって彼を包んでいる。気後れせずに向って行くのは、淡路の愛犬・ポン太くらいのものである。
 ポメラニアンと言っても誰も信じてくれないほどに、縦にも横にも育った焦げ茶の毛色のポン太は、名前から連想させる通りに狸そっくりで、パッと見怪しい飼い主と違って人気者である。そんなポン太だから、件の彼も人間に声をかけられるのとは違って、とてもフレンドリーな表情を見せた。
 十メートルのリードの先で、束の間、親交する一人と一匹。しかし淡路はそれを見ているだけで、彼自身には話しかけることはしなかった。飼い犬を使って気を引く下心があると勘ぐられるのは心外だったし、淡路の心のどこかで警告音が微かに鳴っていたからだ。
 実は嫌いなタイプじゃない。むしろ、好みのタイプだった。
 清楚で押し付けがましくない美しさと清廉な雰囲気。同じバーテンダーと言うこともあって、淡路の想い人にどことなく重なった。美貌から言えば、こちらの方が圧倒的に上だった。ただ、人を踏み込ませないガードの堅さを思わせるところは、よく似ていた。堅固だからこそ、どちらも情熱的な恋をするのではないかと、淡路の妄想をかきたてる。
――いやいや、これは浮気心じゃないぞ
 それにしても…と淡路は思う。どこを切り取っても美しい形(なり)をしているのに、あの無粋な顎鬚は何だ? そこだけが別世界で、完璧な美の調和を損ねていた。初対面の時から、違和感があって仕方がない。
――似合ってると思ってんのかね。俺が彼氏なら、絶対剃れって言うぞ
 もし付き合っている彼女がいて、それを望んだのだとしたら、自分の彼氏の魅力を全然わかっていない。そんな女はさっさと別れろと言ってやりたかった。
 淡路は彼を見かける度に、あの髭が気になるようになった。見るからに体毛が薄そうな彼が、あれっぽっち伸ばすのだって、かなりの月日を要したろう。それだけに拘りがある髭に思えた。シェーバーを贈って、反応を見てみたい衝動に駆られる。
 それでとうとう出会いから一年を過ぎる頃、自分なりの禁を破り淡路は彼に話かけた。
 海から上がる彼にポン太をわざと向わせ、リードを手繰りながら淡路は初めて間近に彼を見た。濡れた髪を、グローブをしたままの手が額から後ろにかき上げる。雫が顔の輪郭を伝って落ちた。露になった耳たぶが、水の冷たさで薔薇色に染まっている。何の小細工もないそれらが扇情的で、淡路は体温が一℃上がった気がした。同時に考えていた『シナリオ』は吹っ飛んで、単刀直入な問いが意思に反して言葉になる。
「その髭、願でもかけてるの?」



「久しぶりに会ったら、髭、なかったんだよな」
 淡路は今夜二杯目のソウル・キスを頼んだ。バーテンダーの越野が空になったカクテル・グラスを下げようと手を伸ばす。淡路はその手を掴んだ。こう言ったジョークに慣れている越野は掴まれた手を無理に外すでもなく、「おかわりが作れませんよ?」と笑った。
 ここ『ヴォーチェ・ドルチェ』は、アルコールの肴にチョコレートしか出さない変わったBarだ。その上、女人禁制、嘴の黄色い学生などのお子様男子はお断り。男性専科だが、『その手のお仲間』が集まる場所ではなく――『その手のお仲間』も少なくはないが――、仕事や家庭、日常に疲れた男が、ふらりと心身を休めに訪れる隠れ家的な店だった。だから客もほとんどが「お一人様」で、照明を極力抑えた店内はとても静かである。
 淡路の想い人は『ヴォーチェ・ドルチェ』のバーテンダー・越野環だった。と言っても相思相愛ではない。完全に淡路の片想いの上に、誠心誠意の口説きも越野には冗談だと映っているらしく、つまりは全く相手にされていない状況だった。
 越野は決して店の客と外で会わない。食事はおろか、ケーキ・セットですら誘いに応じなかった。身持ちが堅いわけではなく、休みの夜には時々『その手のお仲間』が集まる店に出没し、お持ち帰りしたり、されたりと適当に遊んでいるようなのだが、それでも擦れた感じがしない。これと言って目立つ美形ではないのに、不思議と清潔な色気があった。清潔な色気と言うのも妙な表現だが、越野には強引に触れることを躊躇わせるほどの、不可侵な魅力があった。それが『彼』と重なる。
 オーダーしたカクテルを作る越野の手元を見ながら、淡路は『彼』のことを考えていた。
 クリスマスから春先までスイーツが欠かせない行事が続き、Confiserie Awazi(コンフィズリー・アワジ)は休日返上で忙しかった。従って淡路も『地味な趣味』にあてる時間を作れず、ようやっと通常営業に戻ってあの海岸に行ったのは、彼にあの質問をしてから三ヶ月以上経った頃だった。
 ラッキーにも彼の姿を見ることが出来たのだが、その顎にはもう髭はなかった。
 突進していくポン太に気づき、振り返った彼と目が合ったので、淡路は自分の顎を指して見せた。彼は今まで見たことのないような極上の笑みを浮かべ、いつものようにポン太を一撫で、二撫でした後、波打ち際に向った。願いが叶ったのだと、淡路にはわかった。
「ビーチでのキス・シーンは語り草だ。思った通り、情熱的な子だったよ、彼」
 彼がビーチで恋人と熱烈なキスを交わしたことは、今でも話題に上がる。近頃は公衆の面前でのキス・シーンなど珍しくもないが、相手が同性で、結構名の知れた建築家だったことが周囲を驚かせたのだった。 この恋は誰に恥じることはない――美しさが倍増しになった彼を見て、ビーチでのキス・シーンのことを知ると、恋人を心から愛していることと、二人の強い絆が窺えた。
「環君は何か願掛けしたことあるのか?」
 淡路の目の前で、カクテルがグラスに注がれた。
「さあ、どうでしょう?」
 越野は笑んだ。薄暗いカウンターの中、手元を照らすキャンドルの火に浮かび上がるポーカー・フェイス。しかし越野もまた、情熱的な恋をするのだろうと思っている。出来ればその相手は、自分でありたい。
――願掛けするは、俺の方かも知れないな
 淡路は苦笑した。ああ、そうか、『彼』が越野と重なったからではなく、あの一途な想いの中に自分のそれがシンクロしたから、知らず知らずに彼を意識したのだ。似合わない無粋なその顎鬚が、雄弁に『何か』を語っているかに見えて妙に気になってならなかったのも、そのせいだったのかも知れない。
 今、わかった…と、淡路はカクテル・グラスの縁をクルリと撫でた。
「その彼もね、バーテンダーなんだ。『シーラカンス』って言って、葉山じゃ評判の良い店らしい。今度、行ってみないか?」
 無駄だと知りつつも誘ってみる。同業者で評判の良い店だと言えば、少しは興味を持つかもと期待した。
 案の定、越野は首を縦に振らず、受けた次のオーダーのために淡路の前から離れた。
――やっぱり願掛けするかな
 淡路は出来上がったばかりのソウル・キスに、唇を寄せた。


ヴォーチェ

(end)

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翠滴 3 out of the blue  6  (29)

「出よう。こんな所で話す話題でもないだろう」

 客の入り具合がほどほどだった店内も、夜が深くなるにつれて空席も埋まり、華やかに賑わっている。

 瀬尾が席を立ち歩き出しても享一は何かに拘束されたように椅子に収まったままだった。やがて、のろのろと立ち上がると行き先の定まらない夢遊病者のように歩き出す。
 明るい照明が高い天井から白いテーブルクロスに落ちて、グラスや食器をざわめきと共に静かに煌めかせている。自分が歩いているという実感はなく、予めそう組み込まれた人形のようにエントランスへと消えた瀬尾の背中を追った。

 和輝が瀬尾の子でないとすると、父親は…

 その先を求めて次第に心拍数が上がり僅かに歩調が早まる。
 エントランスで支払いをしているであろうと思われた瀬尾の姿は既になく、「どうぞ、またいらしてください」と愛想をもらすスタッフに上の空で礼を言い、今にも走り出さん勢いで店を飛び出した。

 BMに寄りかかった瀬尾は、決して他人に取り乱したところを見せない享一の、めずらしく動転し、あたふたと店を飛び出してきた姿を見てくすりと笑った。

「あ、瀬尾・・・・、支払いは?」
 本当に聞きたい事は、そんなことではなかろうに・・・直接切り込んで来ないところは生来の享一の美徳でもあり、欠点でもある。だが、眉根が強張り緊迫した表情は素直に心の動揺を表した。
 可愛い男だ。
 駐車場のエクステリアライトから逆光になった薄闇の中で瀬尾は獲物を手中に納めた獣のごときしたり顔でにやりと嗤った。
「乗れよ」


 荒っぽい周の運転とは違い滑らかに発進した車内では、高速道路に乗るまでどちらも口を開かなかった。やがて、車が高速道路の流れに乗ると瀬尾が口を開いた。

「日本を発つ前に、由利とNYにいる間に二人目を作ろうって決めたんだ。それで、二人の関係を修復しようって考えた。今思えばそんなことしたって、焼け石に水なほどに俺達の関係は冷え切っていたんだけどな」

 享一は黙って、一言も瀬尾の言葉を聞き漏らすまいと全神経を瀬尾に傾け、静かにうなるエンジン音と共に耳に届く瀬尾の低く厚みのある声に聞き入った。
「だが、子供はなかなか出来ない。それで、俺は思ったんだ。由利は、一度出産している、原因は俺じゃないかってね。あまり言いたくはないけど、お前も知っての通り俺は学生時代さんざ遊んでただろう?避妊してなくても、子供が出来たためしがなかった。自分でも気になってて由利に黙って検査を受けたんだ」

 享一の眉間に軽く嫌悪の皺が入る。
 大学時代の派手な女性遍歴を思い出した。自分が知っているだけでも入学してから3年間に6〜7人は相手が変わった。知らないものも入れると、多分もっといるだろう。
 自由奔放に相手を変え、遊びまわる瀬尾に享一は当時から露骨に不快感を露にしていた。
 
「結果は、精子の数が足りてないって言われたよ。つまり、俺には子供は出来ない」
 瞠目した享一が瀬尾を振り返る。もしや、と店を出た時から予測していたが、実際に聞かされる事実に、衝撃で眩暈を起こしそうだった。
 
「そうだよ、キョウ、あの時期、由利に第3の男の存在がなかった限り、和輝はお前の子供ってことになる」

 由利は、享一と付き合っていた大学時代は容姿こそ、そこそこに可愛らしかったが、どちらかというと地味なタイプで、瀬尾と自分に二股を掛けていたと聞かされた時には、俄かには信じられず、瀬尾が現れるまで問い詰めた。
 その後、由利は瀬尾のことが好きでどうしようもないのだと享一に激白したのだ。
 由利の、瀬尾に対する迸るような恋情に、享一の想いも二人で築く筈の将来の夢もあっけなく終わりを遂げた。

「その事、上原さんは?」
「言っていない。もともと、二人の関係を修復するために立てた計画だったからな。だが、もしかしたら、由利もどちらの子供か判っていなかったのかもしれない、とも思う」

 享一は考え込むように押し黙った。
 由利は瀬尾を手に入れるために腹の子の父親を瀬尾だと決め付けた・・・・・確かに、当時の由利の瀬尾に対する熱情を考えると、あり得るかも知れない、と思う。だが、そうだとしたら本当の父親ではないかもしれない瀬尾に親権を渡すだろうか?

「じゃあ、瀬尾は和輝君が自分の子供ではないとわかっていて、引き取ったのか?」
「俺に異存はないよ。由利は第二の人生をNYで自分を試すことに費やしたいから、育児は無理だと言った。俺にはこの先、子供を持つことはない。むしろ、喜んで和輝を引き受けたのさ」

 享一の脳裏にかいがいしく和輝の世話を焼く瀬尾の姿が思い起こされる。
 以前は、微笑ましく思えたその光景が微妙な色合いを変えて和輝の表情だけがクローズアップされている。和輝の顔は父親に甘えるそれで、享一の胸に憤怒に似た念が沸き起こる。この感情は・・・

「和輝は可愛いよ。俺にとって、大事な息子だからな。もとから、手放す気なんてないさ」
 可愛いと口にした時、対向車のヘッドライトの合間に出来た暗がりで瀬尾の目が享一を盗み見て、うっそりと嗤った。

 享一は感情を外に出さないように、表情を硬くして流れるハイウェイランプに瞳を凝らした。
 この先、子供を持つことを許されないのは自分も同じだ。
 確かに存在するのに触れられないという、もどかしい思い・・・・いま、瀬尾に感じているのは、紛れもない嫉妬だ。

 和輝を保育園に迎えにいってから、アパートまで送ると言う瀬尾の申し出を断って、互いの職場と保育園のある最寄の駅で降ろしてもらった。
 いま、この複雑な心境で和輝に会うのは躊躇われた。もう少し落ち着いて考えたい。
 それから・・・・

「瀬尾、また会いに行っていいかな?その・・・和輝君にも」
「もちろんだ。和輝はキョウのこと凄く気に入っているし、お前が来たら大喜びだ。いつでも会いに来いよ」
「瀬尾・・・あの、教えてくれて、ありがとう」 
「どういたしまして。お前にも知る権利はあるからな」
 控えめに礼を言う享一に瀬尾は気遣うように微笑んだ。
 車を降り、軽く手を上げ地下鉄の入り口へと享一が姿を消すと、瀬尾の顔に嬉しそうな、その癖冷ややかで底意地の悪そうな嗤いが広がった。
「知らなかったほうが、よかったかもよ?キョウ・・・」
 紺のBMWは静かにその場を離れた。

       われても末に 逢わむとぞ思ふ

 独りごちる瀬尾の笑みが濃くなった。
 一度手に入れたら、今度は二度と離さない。




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翠滴 3 out of the blue  5  (28)


 一面ガラス張りのその向こうには、夕日に映える東京湾が広がる。対岸のビルのサッシやガラスが夕陽を浴びてきらきら輝いている。落ち着いた白とアンバーを基調にした店内は早い時間にもかかわらず客の姿がちらほらあった。メインシェフが挨拶に来てその日に入手した素材と、それに見合った料理を提示していった。ソムリエからワインリストを渡される。

「顧客がオーナーをやっている店なんだ。俺は運転があるから控えるけど、キョウは飲んでも構わないぞ。ここは、ワインの品揃えもなかなかなんだ」
「いや、この前のこともあるし、今日は止めとくよ」

 一週間前、瀬尾のマンションを訪れてから以降のことが一塊になって胸でしこる。

 思い起こすだけでゾクゾクと頭の芯が痺れる周のエロティックで官能的な姿や、腕の中に周という一人の男を抱いた喜び、「ありがとう」と心に落ちてきた囁くような声に泣きたくなり、靄のかかった薄墨の薄暗い座敷で時間を忘れて抱きあった。
 
 鮮明に手のひらに残る周のきれいに隆起した筋肉のきめ細かな素肌の感触や、腕の中に確かに在った周という男の質量や体温、周から立つ独特の香りも、いつの間にか自分と共にあり、気がつけば果ての見えぬほど鮮やかに自分を惹きつけながら自分という人間を占拠している。

 鳴海の言うとおり、あの盗聴がなければ今頃、神前の言うなりになっていたか・・・・買収の腹いせに神前から制裁を受けていた可能性だってある。
 たった一週間であるのに、あれから随分時間が経ってしまったような気がする。

 静かに凪いだ東京湾の向こうでは夜の気配を纏いだした群青の空を背景に、太陽の最後の残光を浴びたビルがギラリと鋭い光を放ち燃えている。知らず知らずのうちに、胸元にて指が伸びて薄いニットの下の小さな輪っかを布越しに確かめた。

 享一の目は次第に色を濃くするインディゴと遠くのスカイラインへと放心したように向けられている。意識を持たずに胸元を手繰る手指に注がれた瀬尾の眼は、布地の下の緋色の紐を鮮明に追い、その先にある享一の情念をも捕らえ仄暗く燃え眇められた。

 瀬尾の頼んだガス入りのミネラルの入ったグラスを合わせる。金属音のようなクリスタルの触れ合う音に、現実味のない空ろな時間を感じ、周と離れている現実が急にリアルに感じられて輪郭のはっきりしない不安定な感情が胸に広がる。

「そういえば、携帯はやっぱり駄目になったのか?」
 空港で、瀬尾に会った時、周からのメールを読んでいた。
 『瀬をはやみ・・・・』
 前にも、同じ歌を送られたことがある。送ってきたのは、目の前で穏やかな笑みを零す瀬尾だ。何かが引っ掛かった。いくら名前を掛けたとして、男が同性に恋歌など送るだろうか?
 貰った当時は気にならなかった恋歌が、実際恋人から贈られてみて妙な違和感を伴って心の中で小さく引っ掛かったが、柔らかな笑みを浮かべる目の前の友人に符合する感情は見出せず、浮かび上がった疑念の輪郭もまた、曖昧になっていった。

「ああ、時間がたったら携帯画面が立ち上がらなくなってアウトだった。せっかく、瀬尾にサルベージしてもらったのにな」
「そうか、悪かったな。俺がもうちょっと気をつけていればよかったのに」
「いいんだ、俺も不注意だった。それに、いい加減、変えたいと思っていたところだったから、踏ん切りもついて、丁度よかったんだ」
 
 まさか、その携帯から、身内の仕掛けた盗聴器が見つかたなどといえる筈もなく、そのまま押し黙る。瀬尾の取り分けたいさぎのアクアパッツアを消沈した面持ちで口に運び、「美味い」と小さく笑み感想を述べる享一に瀬尾は嬉しそうに眼を細め、自分も顔を下に向けスープを救いながら、ちらりと上目遣いで享一を見、気取られぬようニヤリと嗤った。

「空港で一緒にいたのは、建築家の河村 圭太だろう?由利が大ファンなんだ。キョウは知り合いだったのか?」
「河村さん設計の美術館を、うちが施工して、俺は、その時”K2”っていう河村さんの事務所に出向してたんだ」

 ふいに空港で河村と目撃した由利と瀬尾の一幕を思い出した。
 よく見ると、瀬尾の頬に薄い指の跡がある。
 手を上げた時の由利の悔しさと憤怒に歪んだ顔が遠目からでも見て取れた。
 一体何をやらかしたら、瀬尾に心酔しきっていた由利をあそこまで怒らせることが出来るのか。過去はともかく、今は弁護士という仕事にも就き子煩悩で、温和な表情をするようになった友人が他人に、それも妻に殴られるというのが意外で、その癖どこかで友人の何かを見落としているような座りの悪い感じを覚え居ずまいを正した。

 瀬尾は、指に挟み操っていたカトラリーを置きナプキンで口元を拭うと、享一の目が遠慮勝ちに自分の頬に注がれるのを見て低く笑った。
「キョウは相変わらず、こちら方面には鈍いな」
 怪訝な顔をする享一に瀬尾は笑いかけた。その一見優しげである表情に享一は自分の心が何か、ひたりと冷たいものに触れたような気がして、瀬尾の顔を静かに凝視した。

「離婚したんだよ、俺達」
「え?マジで?」
「本当は、渡米する前から俺達の関係は破綻していたんだ」

 シェフからのサービスだという見た目も美しい、小さく刻まれた果実の入ったマンゴーソースがかかるフロマージュブランにバニラアイスを添えたものと、苦味の利いたイタリアンコーヒーがテーブルに置かれた。
 
「和輝君は・・?」
「前にも、由利はNYで自分を試したいって言ってるって話しただろう?2人で話し合った結果、親権は俺が持つことになった」
「そうだったのか・・・」
 和輝のあどけない寝顔が目に浮かんで、複雑な感情に心が沈んだ。和輝はまだまだ母親の必要な年齢だ。
 
 父と別れた後、働き始めた母を恋しがってぐずった弟や妹のことを思い出す。
 2人とも今の和輝よりはもう少し上の年齢だった。
 和輝の心情を思うとなぜにこうも心が塞ぎ、切なく気持ちが沈むのか。
 バニラアイスの表面が熔けて甘いつやが広がってゆく。
 和輝に目の前の甘い菓子を食べさせてやりたいと、美しいプレートには手をつけず、物思いに耽りアイスがとけるのをぼんやり眺めた。

 デザートの乗ったプレートには、目もくれず、享一の表情を見詰めていた瀬尾が口を開いた。
「なあ・・・キョウ、和輝の事なんだが、もしかしたら俺の子じゃないかもしれない」
 瀬尾の思いがけない言葉に、白とオレンジ色の美しいコントラストの菓子から顔を上げ、彫の深い整った顔に穿たれたアーモンド形の瞳を凝視した。




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お知らせ

 みなさま、こんばんは。

 連載途中で、長々とお休みをしてしまい、申し訳ありませんでした。
3日といっておきながら、あれから一週間が過ぎてしまいました(汗
ブログ開設は10月からだったのですが、”文”らしきものを書き始めて、8月で一年が経ちます。休み休みのぐうたら更新でしたが、なんとかここまで続けられたのも、読み手のみなさまがいらっしゃって下さったお陰だと思います。

 ここに来て、息切れを(ぐうたらのくせに・・・なんですけど)起こし始めた原因の一つに、初期に比べて1記事の文章が長くなってきたこともあります。
 短く簡潔に纏めたい・・・そういう気持ちはあるのですが、私の力量ではまだまだ難しいようです。理想は、毎日更新なんですが、今はちょっと難しいな・・・というのが正直なところです。

 筆が落ち着くまで、更新は不定期にしたいと思います。
 毎日楽しみにして覗いてくださっていた方(が、いらっしゃったとしたら・・)には、大変申し訳ないと思うのですが、どうぞ不定期更新をご了承くださいませm(_ _)m

 それと、私がぐうたら更新をサボっている間に15000HITを達成させていただきました。
 本当にありがとうございます。
 キリバンを踏まれて、もし覚えてらっしゃる方がいらっしゃいましたら、リクエストをお受けいたしますので、どうぞご一報くださいませ。

 最後に、お詫び記事にたくさんの励ましのメル、コメ、ポチをありがとうございます。
 地味ながらも、やはりみなさまの支えあっての拙ブロクなのだなと、再度痛感いたしました。
 
 この後、23:00に 『翠滴3 out of the blue 5』 の改稿記事を更新いたします。
 みなさま、本当に、本当に、ありがとうございます。


                                紙魚
 

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